2015年07月08日

ミックスアップ

マッシュアップとも。

ライバル同士が対決の中で全力を出しあうことで、
互いに高めあうような場面。


自分の全力を出すので、
それが言葉を交わそうと交わすまいと、
それはひとつの議論になる。

自分の立場を証明し、
相手の主張も分かり、
彼我の差が明らかになる。
明らかにして行く。

だから次に来るのは融合だ。
互いの価値観の理解である。

その先に、更に高みのことが生まれるかどうかは、
シナリオによる。


例えば桜木花道対流川。
例えば悟空対ピッコロ。
例えば小次郎対武蔵、小次郎対壬生。

彼らのミックスアップを思い出すといい。
無言の言を重ねて、彼らはより高みに上っていく。
(その結果、どちらかが脱落するという結末を迎える)

これが男同士でなく、男女なら、
まず間違いなく恋に落ちる。

「秘密の開示」は恋の基本だ。
「相互理解」も恋の基本だ。
二人で何か冒険をしたあと、
お互い誰にも言ってなかった秘密を言い合うことは、
恋の基本だ。
(ラプンツェルに、ミッドポイントの洪水のシーンのあとにある)

男同士、女同士なら、恋ではなく友情になるだろう。
ゲイレズビアンに関してはよく分からないが、
原則は同じだろう。
あるいは人間と異星人でも同じかも知れない。


ミックスアップは、
言葉、主張、肉体の動作、生き方そのものを、
自分と矛盾する相手にぶつけ合うこと。
その結果彼我が、混ざりあったようになること。

つまり人と人の、濃い繋がりが生まれるということだ。
(今思い出したが、T2と少年ジョンコナーの間にも似たようなのがあったね)


さて。

あなたの話の中で、ミックスアップはあるだろうか。
それはクライマックスか。
どこかの直接対決場面か。
どちらでもいい。
対決したら、どうなるかも決めておこう。
そのミックスアップが白熱すればするほど、
その計画を越えた何かが生まれるよ。

当然だが、その直接対決の為に、
双方の違いを、あらゆる点でリストアップしておくと、
のちのちやりやすい。

何度も例に出す「アフリカの女王」は、
男女のミックスアップの物語である。
研究用としてとても分かりやすい。
(邦題が相変わらず悪い映画の一本。
アフリカも女王も出てこない。
戦艦「アフリカの女王」を倒すことがセンタークエスチョンの話)



先日書き終えたてんぐ探偵48話は、
○○とシンイチのミックスアップの物語だ。
おたのしみに。
posted by おおおかとしひこ at 11:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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