我々のつくるものはフィクションである。
リアルではない。
なのに、津波を想起させるからそのような表現はNG、
とか言ってるやつの気持ちが分からない。
フィクションですよこれ。
本当の世界とは違うんですよこれ。
そんなこと言うやつこそ、現実と非現実の区別がつかないんじゃないの。
我々のつくるものは、フィクションである。
全部嘘である。
一見リアルに見える嘘である。
リアルにそんなことが起こったら、
そんな簡単にはいかないことも、
フィクションの中では起こる。(極端なのはご都合主義だ)
にも関わらず、
まるで本当のように思えるのは、
綿密に嘘の世界が設定されていて、
登場人物の気持ちの推移がリアルだからである。
まさか本当に忍者が部活の試合の裏で闘ってるわけない。
しかし、その荒唐無稽な世界なのに、
登場人物の気持ちはリアルだ。
告白の回などを見よ。
小次郎も姫子も実在しない。
実在しないのに、
まるでいるかのように我々は感情移入する。
それがフィクションだ。
フィクションと現実を混同するのは、
たとえば犯罪ものを見たら犯罪を犯す、という例にたとえられる。
それはバカなやつのことである。
フィクションの中で洪水があると311を思い出すからNGって
言うやつは、それこそフィクションと現実を混同している。
そんなバカとは、付き合わないことだ。
フィクションは現実ではない。
だから、リアルとかけ離れた、無茶苦茶が出来る。
だから、リアルでは描けない、真実を描ける。
リアルとどういう距離を保つかが、
フィクションの面白さだ。
昨今、リアルばかり重視して詰まらないか、
つくりものばかり重視して学芸会になって詰まらないか、
どちらかばかりだ。
真のフィクションが、見たいものだ。
2015年07月08日
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