2015年07月11日

シーンの順番を変えるだけで、行けることがある

経験則なので、適用条件とかはよく分からないが。

構成上、シーンの順番を入れ換えるだけで、
面白くない話が面白くなることがある。


「Aを踏まえた上でのB」と、
「Bを踏まえた上でのA」は、
論理が全然違う。

最初に来る方が前提で、
あとに来る方が結論である。

前提と結論が入れ替わるなんて、
通常の論理や、日常ではあり得ない。
西から登ったお日様が東へ沈んだら、
それだけでバカボン的に大事件だ。

しかし、作劇の途中ではしょっちゅう起こる。

それは、どうすれば後々の展開に繋がるか、
という仕込みを、現在やっているからだ。


今書いている話では、
事件の順番的には、
A→B→Cと書くべきと思っていた。
AとCが同じ銀行で起こる予定だった。

ところが、ACを入れ換えて、
C→B→Aとしたほうが、面白くなる、と思いついた。

時系列がおかしくなるので、色々と調整した。
何故直感的にそうしたのかなあ、と考えていたら、
結論に来るEのブロックの論理展開に、
その方が合っていたからである。
ABCだろうがCBAだろうがその3シーンのことではそれはどっちでもよく、
それと遥か離れたラストのブロックにそれは必要だったのだ。
こういうことは、とてもよくある。
それは、お話とは連関だからだ。

勿論、単純に入れ換えただけで面白くなるケースもあるだろうけど。


もし、多少直すだけで入れ換えられるブロックがあるなら、
ためしに入れ換えてみるのはどうだろう。

前提と結論がかわり、話の筋がややこしくなるか、
前提と結論がかわり、逆にスッキリするか、どっちかだ。

ややこしくなるのなら、それは余計なお世話だ。
スッキリするのなら、それはいいリライトだ。


事前に入れ換えられるかどうかは、読めない。
客観的に遠くに来れたときだけ、判断可能だ。
posted by おおおかとしひこ at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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