最近技術論が減って精神論みたいなのが増えてきたのは、
細かい所よりも、大きなことが気になるからです。
ということでまた大きな話。
理想は、あなたが一ジャンルになることだ。
唯一無二の個性があるといい。
それを自分の言葉で説明できなくでもいい。
それは評論家やコピーライターの仕事だ。
あなたの中心の仕事は、
あなたというジャンルをつくることだ。
題材や話のパターンという、ガワでもいいが、
それはきっと飽きられる。
(センセーショナリズムの野島伸司とか、
退廃文学的な椎名林檎とか)
ひとつのことをやるのではなく、
興味があることを貪欲に飲み込んで、
自分なりに消化してから吐き出すといい。
(消化してないとコピペの寄せ集めになる。
見たいのは切り張りでなく、ひとつの体系である)
それをひたすらやっていくと、
それが独特になっていくだろう。
自分の独特は意外と気づかないから、
他人に指摘してもらうといいだろう。
世の中の人とズレがあるのは当たり前で、
ずれていながらもそのズレを把握してキープして、
ついてこれない人を見捨てずに、
全員を楽しませて最後まで連れていけるのが理想だ。
強烈な個性とか、分かりやすいヒキなんて必要ない。
面白いか、面白くないかが最優先だ。
あなたの「面白い」という感覚自体が、
実は独特なのだと知ることだ。
それは、強烈な個性とかではなく、
何本も作るうちに自然と出てくるものだから、
あなたは面白いと信じるものを作り続ければいい。
一本や二本で個性なんて出ない。
十本ぐらい書いて、ようやく、なんとなく分かる。
百本書いて、一ジャンルを形成すると思う。
ジャンルは点ではなく宇宙だ。
その宇宙の端から端が見えたとき、ジャンルとして把握される。
あなたは、そのジャンルの端から端まで、
偏在している。
バラエティーに富み、まるで別のものを書いているはずなのに、
その世界の全ての背後にある、何か統一されたものがある。
それがジャンルだ。
それがあなたが、一ジャンルをなすということである。
数を書け。
シリーズを書け。
全然違う話を書け。
自分に○○縛りをしてみろ。
似た話は避けて、テーマ被りモチーフ被り落ち被りを避けろ。
そうやって出来た山が、あなたというジャンルだ。
そのどれもが面白いのなら、
勝手に誰かが○○ワールドとか言ってくれて、
勝手に誰かが鋭いキャッチコピーをつけてくれるさ。
自称しても勿論いいけどね。
ポートフォリオ(作品集)は、
ちょいちょい作って更新するといいよ。
俺というジャンルを見る、いい機会になるよ。
2015年07月12日
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