2015年07月13日

一回忘れて、白紙に一から書き出すこと

何度か勧めているこのやり方。

何が良いって、「捨て」が無意識に起こることだ。


細かくびっしり書いたなにかを前に、
うんうん唸ることは、
全ての問題を満足させる、
針の穴のようなコントロールが必要だ。

そしてそれはとても各所の都合を実現した、
豪速球ではない、詰まらないものになりがちだ。

何かと何かを捨てられるのなら、
ドラスティックな解決になるのだろうけど、
細かい表の各方面に気を使わなければならないので、
あちらが立てばこちらが立たず、
を永遠にやりつづけなければならない。


何日か寝てこれらのことをさっぱり忘れて、
白紙に一から書き出すと、
何かを都合よく忘れて、
ドラスティックな解決を思いつくことがある。

細かい各方面のことを忘れているので、
素人が大掴みにしたとき、
豪速球の、まっすぐの球を思いつける。

見方をいつも初見の人にすることだ。

初見の人は、細かい各方面の都合を知らない。
豪速球かどうかしか見ない。



一端忘れることは、とても大事だ。
忘れるには、睡眠がとてもいい。
寝ないで細かいことを詰めて考えず、
がっつり寝て大掴みに本質をとらえるべきだ。


白紙に一から書き出すことは、
初見の立場を強制的に作り出す。
そこに一から説明をはじめて、面白いのが正解である。



今、てんぐ探偵全56話(予定)を、28話に縮めるバージョンを考えている。

傑作エピソードを捨てるのがとても惜しい。
あれも入れたいこれも入れたいと、
なかなか28話に絞れなかった。
これは、フルバージョンと全体構成を同じようにする、
という方針で考えていた。細かい各方面に気を使うのだ。

ところががっつり寝たあと、
第一話を第一話にしなくていんじゃね?と思いついた。
「誰か」「めんくい」「いい子」と、
一般人の所へ謎の天狗少年が現れるパターンはじまり。
そのあと「弱気」へ繋いでシンイチの周り、
という全体の始まりを思いつき、
色々なことを忘れながら28話の全体構成を作ることが出来た。
勿論、白紙に一から書き出すことで、作り終えた。


白紙に書くことは、強制的に細かいことがリセットされる。

リライトや再構成など、大掴みの本質のあぶり出しに、
使っていただきたい。
posted by おおおかとしひこ at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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