2015年07月13日

酷いCMを見た

早稲田アカデミーの長尺。
母と息子(宇宙飛行士)、女子高生の友情(陸上)の二本を、
東急ビジョンで見た。
絵はとてもいい。ドラマチックだ。カメラマン調べなきゃ。

しかし話がよくない。
何が最悪か。
一人称の語りを、延々聞かせられることだ。


ムービーでストーリーを語ることを、
一般に映画ということにしよう。

映画は三人称形式だ。
誰かと誰かが、言葉を言い合ってすすめる。
それは、演劇から発展したものだから当然だ。
我々はこれで勝負する。
行動と台詞。なんのために?コンフリクトがあるから。
これが我々の武器だ。


しかるに、早稲田アカデミーは、
一人称にしやがった。
三人称形式が最も面白い、映画を、
「一人称が見た光景」にしやがった。
そこにはドラマがない。
コンフリクト(他人と他人の目的や都合が異なることで起こる、
直接的なぶつかり合い)がない。

ドラマチックな場面を、その人が見ただけ。

それを何て言うか知ってる?
日記だよ。


物語は、日記ではない。
物語は、コンフリクトだ。
だから映画では、台詞が大事だ。
台詞ですべてを進めると言っていい。

かの日記は、台詞よりナレーションが多い。
だから日記で、一人称で、単なる記録である。

そういえば、ペプシ桃太郎にも台詞がなく、
ナレーションで語ってるね。


両者は同じだ。
作者の独り言だ。

そんなものは、ブログとかでやれ。


物語とはコンフリクトだ。
オンリップの台詞だけで書いてみろ。
書けない力のやつが、
絵だけ美しい独り言の日記で、
人をだまし続けている。

むかつく。ちゃんとやれ。
posted by おおおかとしひこ at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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