2015年07月23日

最後まで書く経験は、何を得られるか2

一番大事なことは、
書けば書くほど、
どんどん面白いのを書けるようになること。


人には学習能力があり、
考えたり工夫する力がある。
ついでに向上心も反省心もある。

一度最後まで書けば、
「次はもっと面白いものを書いてやろう」
となるのは当たり前だ。

これが、初心者のうちの伸びしろがある頃には、
面白いように効果的に働き、
書けば書くほど、必ず前作を超えるようなものがつくれる時期が来る。


これを長編でやると数本書くのに一年や数年かかるけど、
短編なら半年での成長は目覚ましい。

つまり、進化のスピードがはやいのである。

(ショウジョウバエは生命サイクルが早いので、
世代を超えた遺伝子変化、すなわち進化の研究に都合がよいという。
短命は進化のスピードもはやいのだ。
逆に植物の掛け合わせは一世代が一年だから、十年二十年かかるよね)


一本もまともに完結させられない人は、きっと長編だからだ。
短いやつを完結させよう。
そして、書くこと自体に慣れよう。

二次創作SSは僕はおすすめしない。
必ずオリジナルでやりたまえ。
5分を10本も書けば、その進化は結構なものになる。

そんなにネタがないなら、
もっと短いもの、俳句でもいいから数をつくってみたまえ。
その中から、5分に膨らませそうなやつを拾ってもいい。
10本に1本はあるだろう。
つまり俳句を百首詠めば、10本5分がつくれるだろう。

完結させることに慣れてきたら、
日常を暮らす上でアンテナを張れるようになってくる。
次はこんなのはどうだ、と拾いやすくなってくる。
これが、プロの日常である。


次々に面白さを更新出来る時期が終わると、
これ以上面白く出来ない、スランプがやってくる。
出来にばらつきが生まれる。

そうしたら、10分、15分、30分などに挑戦してみるといい。
30分なんかはアニメの長さとかが無意識下にあるから、
なんとなくスケール感がわかるかもね。
(昔は30分の実写ドラマとかがよくあったんだけどなあ)



「作るやつ作るやつが必ず前作越え」なんて、
プロの世界ではなかなかない。
アマチュアのうちは、簡単に体験出来る。
初心者のうちに体験しておくといい。

伸びしろのある初心者ほど、体験しやすいよ。

10本書いたら短編集出版出来るんじゃね?とか最初の頃は妄想するけど、
10本目を書き終わったら、初期作なんてへたくそで見てられなくなるよ。

(てんぐ探偵でも、それがあったぐらいだ。
だから僕は、小説が多少うまくなったような気がする)
posted by おおおかとしひこ at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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