二つのものを比較するとき、
ビジュアル的に、イコン的に対比的であるといい。
実はもうひとつある。
共通点もつくることだ。
あの二人は○○で、○○な所までは同じだ。
だけどたったひとつ、△△だけが決定的に異なるのだ、
ということで対立点を浮かび上がらせるのである。
うどんとそばなら、
どちらも麺類であり、軽くずずっといける軽食として最高だ。
と共通点を上げることからはじめて、
ただ、出汁が黄金か、真っ黒かが違うのである、
と対立点を明確にするといい。
ただ、関西人か、関東人かが、違うのである、
という対立点でも構わない。
物語は一面の真実を浮かび上がらせればよい。
出汁についての話なら出汁を対立点に、
関西関東についての話ならそれを対立点に選べばいいだけの話だ。
民主主義と君主制の対立なら、
どちらも政治機構の体制の話であり、
国の意思決定の機関なのだが、
多人数の議論(と多数決)で決めるか、
一人で独善的に決めるかの違いだ、
と描くのがよいだろう。
僕と君は似ている。○とか□が。
しかし決定的に違うのが△なのさ。
こういう口説き文句すらありそうだ。
(対立でなく和解なら逆だ。
僕と君は元々違う人だ。△も□も。
しかしひとつだけ似てる。○○だけが。
それが僕たちの一番大事な、魂なのかもね。
という口説き文句の方が、ありそうかな?)
人は、全く違うものは比較できない。
民主主義とうどんは対立出来ない。
似たようなものなのだが、△だけが違い、
それが両者の決定的差であり、
それが真逆の本質を決めている、
そのようにすると、
対比が上手く行くだろう。
(無理矢理民主主義とうどんを対立させてみよう。
どちらも人類が長い時間練ってきた文化の産物であり、
人々の信念や心の拠り所だと言える。
しかし決定的に違うのは、
民主主義に決まったレシピはなく、
うどんはレシピ通りに作るべきだということだ。
みたいな)
てんぐ48話での、
飛天僧正とシンイチの、
光と闇の考え方の違いは、
まさにそのようにして分かりやすく本質に切り込むことに成功していると思う。
似てるところと違うところ。
それを見つけるのは幼稚園児でもやっているし、
なかまを集めようとか、教科書や初等教育ではよくある。
つまりそれだけ、人間にとって本質的なことだ、ということだ。
似たところを探そう。
その中で決定的な真逆を見つけよう。
そこだけは妥協できない、決定的な対立点を。
同じ家族なのに考え方が違うとか、
同じ民族なのに対立するとか、
同じ女性なのにケンカするとか、
同じ誕生日なのに性格が違うとか、
同じ家族で前社長現社長なのに会社の方針が真逆とか(大塚家具)、
そういうのが、物語的である。
2015年07月26日
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