2015年09月03日

視覚と聴覚の話

脳の話。

視覚は、空間認識に優れるが、時間認識に乏しい。
逆に、
聴覚は、空間認識に乏しく、時間認識にすぐれるのだそうだ。


つまり、
物事の位置関係、静的構造、地図は視覚(絵)で、
物事の前後関係、因果関係、変化は聴覚(台詞、音楽)で、
示したほうがよいと言うことである。

位置関係を台詞で言うこと、
静的構造を台詞で言うこと、
地図を台詞で言うこと、
前後関係を一枚絵で見せること、
因果関係を一枚絵で見せること、
物事や感情の変化を一枚絵で見せること、
などは、下手くそだということだ。

(絵で前後関係を見せるときは、
ビフォーアフターのように、
二枚の絵の比較で見せることや、
複数の絵を「→」で接続して見せることが多いよね)


これからの作戦を会議するシーンでは、
目の前に地図を出して位置関係を示しながら、
これの次にあれをする、と台詞で説明しながら、
矢印を地図に書き込んだりする。
複合的に要素を織りまぜるということだ。

説明が下手な人は、
視覚と聴覚を取り違えているのではないかな。


たとえば「嬉しい」という感情を表現するとき、
ただニコニコしてる芝居は二流ということだ。
たとえば普通の顔からニコニコ顔へと、
ビフォーアフターの形で変化させないと、
絵で前後関係を表現できないということである。

ただ喜んでるだけの顔のアップを入れるCMは、
だから表現のことを何も分かってない二流だ。
posted by おおおかとしひこ at 23:46| Comment(1) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
二流がよくも偉そうにするもんだな
Posted by 目 at 2017年12月14日 18:05
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