ついでにもう一歩踏み込んでみる。
漫画は?
以前にも議論したが、
漫画は、「漫画的現実」という仮想現実の中で行われる話だ。
技術用語でいえば、デフォルメの効いた世界である。
ジョジョのスタンドが実在するとは誰も思っていないが、
ジョジョの中ではそれは現実だ。
SFは、宇宙物理や量子力学を理解すれば、
かなりの現実レベルだが、
文系には漫画的現実でしかないかも知れない。
(僕は逆に歴史物や法曹物のほうが、
ファンタジーに見えたりしている)
小説と映画は、一応、我々の現実世界をどうとらえるか、
という立脚点があるが、
漫画はそんなことより面白さ優先だ。
小説や映画では、「晴れない無念」のドラマのために、
幽霊という物語的小道具(現実には実在しないが、世界の中では実在することを、
自覚している)を使うが、
漫画では、幽霊はいる前提で、
幽霊は何を食べるのかとか、幽霊同士のバトルを描く。
(むしろ何故現実に幽霊がいないのか、と漫画サイドからは思ってしまう)
立脚する「現実観」の違いだ。
なお僕は、ラノベは漫画に分類している。
人は、社会の荒波に揉まれるまでは、
漫画を好むのかも知れない。
現実を知ってからは、
小説や映画を好むのかも知れない。
まあ、好みもあるけど。
少女漫画は、結局漫画的現実のファンタジーだ。
少女漫画原作映画は、
イケメンという幻想がないと、
現実に堕してしまう。
そして僕にはイケメン幻想がちっともないので、
少女漫画原作映画は、ちっとも面白くない。
2015年09月22日
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