前記事を書いていて、突然思い出したこと。
夜叉を第三勢力に割ることは、壬生が黄金剣を奪って遁走する、
というミッドポイントを決めたときから決まってました。
で、八将軍が、夜叉姫派と壬生派に割れる、
という展開も。
原作に従えば、黒獅子が八将軍筆頭ゆえ、
黒獅子が最もキャラが立つべきだった。
当初はそういう計画でした。
で、当然のごとく、
2メートルを越える巨漢役者で、
なおかつ芝居がうまいやつなんて、いないんですわ。
オーディションは300人見たけど、
いるわけがない。
精々180。
(芸能界的にも、あまりにも背が高いと、
女優さんと絡みにくいから、売れないんですよ)
舞台役者にはそういう外道役者がいるかもだけど、
2.5次元をやりたい事務所相手のオーディションだし。
(事務所にオファーするのは、プロデューサーの仕事。
監督が懇意にしてる事務所があれば監督から話をすることもあるけど、
少なくとも僕は黒獅子みたいな役者は知らないし。
ついでに、市野さんは進藤をオーディションに呼びたい、
と言ったそうです。僕もそこで進藤を見て、何らかの役は出来るレベルかなと。
立ち居振舞いの良さで僕は選んだけど、
市野さんはギャグ要因として見ていたとは!)
じゃあ、面白い役者ありきで、
黒獅子役を考えるしかないと。
で、僕が一番いいと思ったのは田代なんですが、
彼は黒獅子って柄じゃない。
せっかく日本舞踊の和の妖しさ(狐系のやんごとなさ)があるのだから、
それを生かした役にするべきだと。
そこで、黒獅子の役目(反夜叉姫の壬生派)を、
陽炎というオリジナルキャラにやらせることにしたわけです。
で、黒獅子の役目は、劉鵬との夢のパワー対決に変えていったと。
壬生の謀反をどのタイミングにするか迷ったのですが、
原作のエピソード再現を霧風までは終わらせたい。
とすると、八将軍がすでに減りすぎてるんですね。
なので、八将軍が二派に割れる、というほどの展開にはならなかった模様。
霧風回前に壬生が謀反を起こしていれば、
雷電は夜叉姫側筆頭になっていたりして。
もともと原作の八将軍は、キャラが弱かったので、
かなり自由に役者あわせでやれたのがよかったです。
(一番アクションが出来るヤスカ、ヨーヨーの川田、
声が一番いい丸山、ボクサーで凶顔の板橋)
全く違うオーディションだったら、
全く違う夜叉サイドの話になっただろうね。
そういえば雷電役は、
既に決まった役者(わりとクールな原作系にしてた)が
仕事の為降板して、急遽カツオに変わったのだった。
カツオだからこそ、夜叉姫に片思いという設定を後付けしたんだよなあ。
闇鬼の人嫌いの設定は、以前の雷電役の設定のままで、
カツオ雷電とは合ってないよね。
あのカツオ雷電ありきの崖落ちは、完全に当て書きです。
風魔サイドは、先に役があって、役者をそこに当てはめ、
役を作り上げていくオーソドックスなオーディション。
夜叉サイドの八将軍は、先に役者がいて、
そこから役を作り上げていく、イレギュラー。
その対比も、ドラマ風魔の面白さに一役買ってるかもですな。
(当時の女子中高生は圧倒的に風魔ファン、
大人の貴婦人方は夜叉ファン、という対比も面白かった。
人生色々あると夜叉サイドの面白さが分かるのね)
2015年09月23日
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