2015年09月25日

二幕は、サブプロット

二幕をどう考えるかは本当に難しい。
何度も別の角度からとらえようとしている。

二幕を、サブプロットの集合と考えると、
考えやすいのではないか、という話。


サブプロットというと話が分かりにくくなる。
サブキャラの話、とざっくりとらえよう。

一幕は主人公に最も焦点を当てているべきだが、
それが二幕になると、
皆にスポットが当たる、と考えるといい。

たとえばドラマ風魔の二幕は、
3話(竜魔回)からはじまる、項羽小龍、霧風、劉鵬回、
壬生の謀反とサイキック対決をミッドポイントに、
麗羅デビュー、姫子蘭子、麗羅の死(11話)と、
つまりはサブキャラにスポットを当てている。
それ以前の一幕、1、2話は、圧倒的に小次郎中心だ。
小次郎を中心に、二幕の忍びバトルの仕込みをしているのである。


さて、サブキャラにスポットを当てるのはいいが、
必ず主人公にも等分にスポットを当てること。
シーンによっては、主人公をメインにしても一向に構わない。
そうでないと、主人公がいなくなってしまうからだ。
(糞実写進撃は、主人公が二幕から行方不明になる糞シナリオだ。
また、原作夜叉編も、主人公小次郎の影が薄くなる。
これについては監督メモに詳しい)

これを防ぐ為に、主人公のメインプロット(センタークエスチョン)でない、
別の主人公のサブプロットをつくり、
主人公がプライベートで見せる話を入れ込むことが多い。
Bストーリーはラブストーリーが多い、
というブレイクシュナイダーの意見は、これのことである。


つまりは、
一幕で、主人公とメインプロットにスポットを当てる。
二幕で、主人公の別話、サブキャラにスポットを当てる。
そうしながらもメインのプロットは少しずつ進む。
三幕では、再び主人公に話が集中して行く。

などのようにすると良いだろう。

一幕で一点からはじまった話が、
二幕で爛漫に花開き、
三幕でひとつの種へ収斂してゆくイメージをもてばいいかもだ。

これは起承転結でも序破急でも三幕構成でもない、
お話の構成論である。



主人公の話以外に、
その物語は、誰の目的の焦点があるのだろう。
(主人公がメインの目的以外に、複数目的があってもよい。
ていうか最低ふたつ、内的目的と外的目的がある)

最も少ない登場人物は二人だ。
もう一人の登場人物(大抵敵かラブストーリーの相手か)は、
どんな事情でどんな目的なのか。
それを書いて、主人公との絡みを書き、
その結果次に起こることを書いていけば、
あなたはサブプロットとメインプロットを同時に動かしていることになるだろう。

(その結果、主人公から見た結末に話が収斂していくのが、
三幕だ)
posted by おおおかとしひこ at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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