追加。
それぞれの登場人物は、登場する前に何をしていたか?
その人の直前から得られる、変化への動機は何か?
ある人物のある人物への見方は、終始一定か?
それとも変化するか?
変化するとしたら、その契機は何か?
また何度も変化するのであれば、そのリストをつくること。
(好きになったり幻滅するラブストーリーでは特に複雑だが、
主人公への評価が変わることは、変化の見せ方の基本である)
その人物の目的は、今生まれたのか?
昔からあったのか?
昔からあったものが、今の状況変化を見て、アジャストされ直したのか?
(大抵、最後のやつだ)
目的自体も変化するなら、その契機とリストをつくること。
主人公は勿論、登場人物全てについてだ。
登場人物の、感情が理性を上回る所はどこか?
理性的に判断して行動する所はどこか?
惰性(習慣や無意識)で行動する所はどこか?
赤青黄で線を引いてもいい。
理想は、黄0青が殆ど、ターニングポイント近辺が赤になるはずだ。
また、赤の部分は、理性に反する暴走か?
それとも理性では不可能だと諦めたことを覆す逆転か?
それとも別の何かか?
何と何が対になっているか?
テーマと対のものは何か?
作中にあるのか、それとも言うまでもないことか?
観客は、極端な何種類の感情を味わうか?
多いほど感情に振り回される。
少ないほど、はーんとしか思われない。
調べものしたところは、合ってるか?
別資料に当たって再確認しよう。
別のところでは別の説だったりすることも、よくあるぞ。
ひとつの資料だけを頼りにすると、そういう客観性が綻びる。
セカンドオピニオンみたいなことで、
多角的に調べておこう。
自分のやりたいことが出来るには、どういう条件が必要かを、
逆算して調べておく。それが専門的にはレア過ぎるなら、
考え直さなければならないだろう。
ある設定とある設定は、矛盾するか?
結構よくあるぞ。
最初こうだと言ってた筈なのに、あとで苦しい説明になる、
というのはよくある。だったら初出部から直すこと。
全く知らない人が、へえこれってそうなんだ、と発見することは何か?
あるいは、これまでの常識が全くひっくり返されてもOKだ。
(特殊職業ものが人気なのは、これだ。
それ以外の架空もの、例えばマトリックスには、
「我々が心霊現象だと思っていることは、マトリックスのバグに過ぎないのだ」
という、マトリックス設定を生かした新しい発見があった。
こういうのが面白かったのに!)
何が新しいのか?
それは具体的にどこか?
点でもいいし、線でもいい。
主人公と真逆の考え方(シャドウ)は何か?
それを体現する人物は誰か?
シャドウは具体的人物に限らず、
主人公の別の側面や、モノに現れてもよい。
あるブロックとあるブロックの順番を交換できないか?
できないのは何故か?
リズムとか感覚で、などの、感覚的言葉でなく、
理屈があるといい。そうでないと、好みでしかない。
所詮好みで話が展開するものは、ふわっとした話にしかならない。
シーンの終わりに何が起こっているか?
列挙せよ。
そのタイムを並べると、リズムシートが出来上がるのだった。
そのリズムで本当によいか?
理想のリズムは何か?
(リライトのときに特に効果を発揮すると思う)
そもそもどう我々は主人公に感情移入するのか?
最初に行く末に興味を持つところはどこか?
本当の主人公の気持ちがわかるところはどこか?
どこで主人公を好きになるか?
主人公はもう一人の俺だ、と観客が思うのはどこか?
脇役でなく主人公のほうにより感情移入するのは何故か?
性格や立場の好みであってはならない。
具体的なストーリーで明示せよ。
全体の緩急に注意してみよう。
どこで緊張するのか?
どこで緩むのか?
以下、三幕構成で書いている場合:
センタークエスチョンは何か?
この問題の解決の具体的ゴールイメージは何か?
第一ターニングポイントはどこか?
シーン終わりの尺は、30分から25分あたりか?
第二ターニングポイントはどこか?
シーン終わりの尺は、85分から90分あたりか?
第一ターニングポイント、第二ターニングポイントでは、
センタークエスチョンが意識されているか?
具体的な焦点が絞られ、それが最終目的(ゴールイメージ)であるように、
方向づけられているか?
第一ターニングポイントで、主人公は言い出しっぺになっているか?
主人公がそうする最大の理由は何か?
公的な理由か?私的な理由か?
いくつかあるなら列挙せよ。
第二ターニングポイントで、あとひとつクリアすれば、
解決だと思わせるそのひとつは具体的に何か?
それは第二ターニングポイントで示されているか?
まだまだあるかも知れないが、
これらすべてに明快に答えられないなら、
そこがあなたの脚本の弱点になるだろう。
○○が物足りないね、という。
少なくともこれらのこと全てが揃っていないと、
まともな映画脚本とは言えないと思うよ。
一発目で全部揃うのはベテランだけだ。
初心者は第一稿を書き終えたら、
これらのチェックリストを利用して、
次のリライトはどこを直すべきかに利用されたい。
(このチェックリストは大分ハイレベルかも知れない。
プロのダメ脚本は半分もチェック出来ないかも知れない。
しかし名作はことごとく明確に答えられる。
名作とダメ作品をこのチェックリストで比較してみるのも、
勉強になるかも知れない)
2015年09月29日
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