2015年10月04日

800字で梗概を書こう

以前にも梗概のススメを書いたけど、
マジこれは役に立つぞ、
と思ったので再びオススメしておく。

梗概がちゃんと書けるときは、
客観的になっている時だけだからだ。


今回オススメするのは、800字の梗概である。
ルールはあらすじを書くことで、
しかも結末まで書くことだ。

こういうことが起こってさあどうなるでしょう!
で終わる、アオリ文句ではない。

つまり、あらすじを書いて、
具体的なストーリーの面白さを示しながら、
結論を出して、
そのテーマをも暗示する必要があるのである。

実際に読むのはその答えあわせというか、
本当にそれが出来ていたら面白いぞ、
さあ俺を楽しませてみろと思うときだろう。


800字というのがミソかな。
ここまで短いと、サブプロットを書いている余裕がなく、
メインプロットの、
前提、展開、結論を示すだけで精一杯だ。
主人公しか書き込めず、脇役を書いている余裕がない。

したがって、
物語の背骨がしっかりしているかどうかが、
如実に現れるのである。

つまり、背骨がちゃんと面白いか、
背骨の構成がテーマの暗示になっているか、
というごくごく基本的な部分のチェックになるのである。




800字だから、10分もあれば書けるだろう。

さあ、書いてみたまえ。

いつ書いてもいい。

プロットを練っている時でもいい。
書きはじめて煮詰まってきた時でもいい。
クライマックス前に確認するために書いてもいい。
第一稿を書き終えたあとでもいい。
何度かリライトし、
構成を直したりしたあとで書いてもいい。

そのたびに書く内容は変わってくると思う。

しかし、それでいい。
あなたが客観的になり、
自分のストーリーの面白さを手短に紹介する、
ということが重要だ。


特に、もう完成かな、
と思う最後に書く梗概が、
一番出来がよいだろうね。

俺は確かにこの内容を書いたのだ、
という確かな感覚があるだろうから。


800字の梗概は、結局どういうことか、
という本質的構造を俯瞰する道具だ。

書く前は全体を想像する為の、予想図になる。
書いてる途中は脇道に逸れない為のナビになる。
書き終えたあとは、全体のバランスを客観的にチェックする鏡になる。
リライトを終えたあとは、過不足のない本質的レポートになる。

小説の道具にだけしておくのは、勿体ない。
どんどん利用しよう。
posted by おおおかとしひこ at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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