以前にも梗概のススメを書いたけど、
マジこれは役に立つぞ、
と思ったので再びオススメしておく。
梗概がちゃんと書けるときは、
客観的になっている時だけだからだ。
今回オススメするのは、800字の梗概である。
ルールはあらすじを書くことで、
しかも結末まで書くことだ。
こういうことが起こってさあどうなるでしょう!
で終わる、アオリ文句ではない。
つまり、あらすじを書いて、
具体的なストーリーの面白さを示しながら、
結論を出して、
そのテーマをも暗示する必要があるのである。
実際に読むのはその答えあわせというか、
本当にそれが出来ていたら面白いぞ、
さあ俺を楽しませてみろと思うときだろう。
800字というのがミソかな。
ここまで短いと、サブプロットを書いている余裕がなく、
メインプロットの、
前提、展開、結論を示すだけで精一杯だ。
主人公しか書き込めず、脇役を書いている余裕がない。
したがって、
物語の背骨がしっかりしているかどうかが、
如実に現れるのである。
つまり、背骨がちゃんと面白いか、
背骨の構成がテーマの暗示になっているか、
というごくごく基本的な部分のチェックになるのである。
800字だから、10分もあれば書けるだろう。
さあ、書いてみたまえ。
いつ書いてもいい。
プロットを練っている時でもいい。
書きはじめて煮詰まってきた時でもいい。
クライマックス前に確認するために書いてもいい。
第一稿を書き終えたあとでもいい。
何度かリライトし、
構成を直したりしたあとで書いてもいい。
そのたびに書く内容は変わってくると思う。
しかし、それでいい。
あなたが客観的になり、
自分のストーリーの面白さを手短に紹介する、
ということが重要だ。
特に、もう完成かな、
と思う最後に書く梗概が、
一番出来がよいだろうね。
俺は確かにこの内容を書いたのだ、
という確かな感覚があるだろうから。
800字の梗概は、結局どういうことか、
という本質的構造を俯瞰する道具だ。
書く前は全体を想像する為の、予想図になる。
書いてる途中は脇道に逸れない為のナビになる。
書き終えたあとは、全体のバランスを客観的にチェックする鏡になる。
リライトを終えたあとは、過不足のない本質的レポートになる。
小説の道具にだけしておくのは、勿体ない。
どんどん利用しよう。
2015年10月04日
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