自分が何を書きたいのか?
これは自分が一番よく分からないと思う。
何かモヤモヤするものがあり、
それが書きたいという衝動になっている。
それを言葉にしてみることは、
あなたが最後まで書けるための、最初の準備かも知れない。
抽象的な思いとか、雰囲気などの場合。
それを表す場面に発展させてみよう。
どんな人のどんな場面だろう。
それは変化ベーステンプレのどのあたりの場面だろう。
どういう変化のどういう過程だろうか。
ストーリーに発展させるには、何が足りないかを考えると良い。
人物の場合。
強烈なキャラがいると、話を書きたくなる。
それ一人か?複数か?
一人しかいないなら、
もう一人強烈なキャラを生もう。
二人いれば、どんな話でも書ける。
二人は何をするのか?
争うのか、協力するのか。
事件は何か?彼(ら)はどうやってそこに巻き込まれ、
どうやってそれを解決するのか?
強烈なキャラは、変化するのか?
変化するとしたら、キャラが変わるほどの人生の大事件だ。
それは、どのような物語か?
変化ベースのテンプレで、足りないところを埋めていこう。
テーマの場合。
こういうテーマについて書きたいのだが、
詳細を思いつかない場合。
変化ベースのテンプレの右端を埋めよう。
それは主人公の、どんな変化で意味出来るかを、創作してみよう。
どんな怒濤を経ればそんな変化をするかを、
思いつこう。
事件や解決を考え、具体的な物語に肉付けしていこう。
世界観やディテールなどの、モチーフの場合。
絵やビジュアルから思いつくこともある。
ジャンルから入ることもある。
それ自体は否定しない。
そこからまともなストーリーになりにくいから、僕は積極的に肯定しないだけだ。
ラストはどうなるかを決めよう。
その逆算で最初の状態を決めよう。
落差が大きければ大きいほど面白い。
ループ落ちにせず、思いついたそれが、
二度と戻らない大きな変化をさせよう。
主人公がその大事件にどうやって関わるかを考えよう。
出来ればこの時点でサブキャラも作っておき、
コンフリクト、つまり揉め事を起こすことでストーリーを進展させよう。
大体出来たときに、主人公の内面の変化まで考えるといいかもだ。
大岡式の変化ベースのテンプレは、
とりあえず@が埋まれば次に進んでいい。
別に全部埋らないまま、Aに進んでもいい。
強力なサブキャラが生まれれば、
サブプロットの段階を先にやってもいい。
面白い話がどうやって生まれるか、
それは誰にも分からない。
正しい作り方もない。
お話とは、毎回違うものであり、
パターンを嫌うからである。
分かっていることはたったひとつ。
いっぺんに全部を思いつくか(たまにある)、
部分だけがあって全体を作っていくか、
の二つしかやり方がないことだ。
いっぺんに思いつかないのなら、
こつこつと穴を埋めてみよう。
プロットにしてみたり、
実際の場面を書いてみよう。
全体がびっしり埋まれば書き出せる、という訳でもない。
穴あきの状態で書きはじめて名作を書けるときもある。
他の人が確率が高いやり方だからといって、
あなたの書き方ではハマらないかも知れない。
いつものやり方が必ず成功するとも限らない。
強いて言うなら、その話の、ベストの作り方で作ればいい。
あなたが書きたいことは何か?
お話には、沢山の要素がある。
ひとつを書きたいがために、
あとの全てを書かなければならない。
俳句やツイッターならすぐに書けても、
物語がすぐに書けないのは、多分こうした理由だ。
文字数がそれなりにある話は、
要素が沢山あるから面白い。
あなたは、まだそのひとつを思いついたに過ぎない。
それを育てて、発展させよう。
大岡式変化ベースのテンプレは、その助けになるかも知れない。
シドフィールドの三幕構成理論が、助けてくれるかも知れない。
2015年10月17日
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どのような勉強をしたらいいでしょうか。
とりあえず戦記モノ(ガリア戦記とか)や軍事学や外交に関する本を読んだりしているのですが、知っておいたほうがいい知識などがあれば教えてください。
シャスさんがどの程度の知識があり、どの程度の知識が書くものに必要なのか不明なので、曖昧ですが、
「疑問に思うこと全部」です。
たとえば僕なら、
「戦争は何故起こるのか」「戦争はどうやって終わるのか」
の具体的な原理や実例が把握できるまで書かないでしょう。
経済のこと、政治のこと、文化のこと、宗教のこと、
民族文化のこと、組織のこと、兵器のこと、
などが頭の中で動くまで知識を溜め込むと思います。
また、ファンタジーについては、
地理学、生物学、植物学、動物学全般、海洋学、
神話、象徴主義、言語学、衣装、身分と差別、
などなどをよく知らないと、書けないと思います。
ある程度の科学知識や、中性の魔法すなわち初等化学についても必要かも。
まあ、何を書くかにもよります。
あと単純に、剣術の知識もいるかも。
(僕はそのへん得意なので調べないけど)
さて、シャスさんは何故ファンタジー戦記が書きたいのでしょう。
その中心になることから始めればいいと思います。
ナウシカみたいな、といっても色々あって、
王蟲が好きなら昆虫学や生態学をやるべきだし、
メーヴェが好きなら航空力学をやるべきだし。
そもそも宮崎駿が、
第二次大戦の戦記ものと虫好きだったことが、
上手く融合したのがナウシカなので、
ナウシカをかくに当たって宮崎は調べものをしてないでしょうね。(粘菌あたりは調べたっぽい)
にわか知識はばれるので、
得意な知識を生かして、ファンタジー戦記のベースに乗せてはどうでしょうか。
僕なら剣術中心にやるでしょう。
で、基礎知識を一通り叩き込んだら、
戦記ものの名作(中世から近代まで全部)、
ファンタジーものの名作を、
各10本ぐらい見とけばいいのではないでしょうか。
基礎知識がどう創作に反映されているかをつかみやすいかと。
扱いたいことについて、
疑問がひとつもないように調べる(たとえばよくある羽のペンはどうやって使うのか、何の羽か、なん文字ぐらい書いたら換えるのかとか、インクは何か、どこで売ってるのかなどなど)のが、
調べものの基本、と結んでおきます。