2015年10月25日

流れは、最初は途切れ途切れでもよい

よく出来た話は、流れがとてもよい。
流れとは何か、うまく言葉で言えないのだが、
流れという気持ちよさ、そのジェットコースターの面白さが、
お話の大半の面白さだと思う。

最初から完璧な流れを作ることは難しい。
だから、最初は流れが途切れ途切れでもいい、
と割りきってみよう。


自分の書いた話の流れのいいところはどこかを、
自覚的にチェックしてみよう。

クライマックスやラスト近辺、
冒頭の勢いのあるところ、
あるいはどこかに不意に現れた神シーンのあたり。
その辺りに流れのいいところがあるはずだ。

そこと、他の流れのあんまり良くないところは、
何が違うのかを観察してみよう。

大抵、流れのいいところは、
緊張感、
主人公が事態を動かしている感じ、
動機の逼迫性、
ちょっと間違えたら全然違う方向にいくものを、
うまく制御する感じ、
一人ではなく複数の人がまとまっていく流れの感じ、
などがあると思われる。

他にもあるだろうから、
自分なりの言葉で、
自分の書く流れのいいところ、
他人の書く流れのいいところ、
それらは何がよいのだろう、と書き出してみよう。

研究すれば、一種類ではなく複数のパターンを持てる。
それを、
流れの悪いところに適用して、
流れをよくしていけばいいだけだ。

最初は途切れ途切れで構わない。
二度三度書き直していくうちに、
徐々に止まらない流れになってゆく。

流れが生まれたら、
それを上手くターニングポイントでツイストしたり、
完全に逆転したり、どんでん返しがやり易くなるというものだ。
逆に、流れもなしにそんなことをしても詰まらないのである。

全ては話の流れ。
それを上手く作るのがあなたのやることだ。


ちなみに、
流れは一気読みをすることでなんとなく自覚できる。
声に出して全部読むのも一興である。

お話を作る、というのは、
目の前の要素を決めることでもあるし、
一段上の階層の、流れを作ることでもある。
posted by おおおかとしひこ at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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