よく出来た話は、流れがとてもよい。
流れとは何か、うまく言葉で言えないのだが、
流れという気持ちよさ、そのジェットコースターの面白さが、
お話の大半の面白さだと思う。
最初から完璧な流れを作ることは難しい。
だから、最初は流れが途切れ途切れでもいい、
と割りきってみよう。
自分の書いた話の流れのいいところはどこかを、
自覚的にチェックしてみよう。
クライマックスやラスト近辺、
冒頭の勢いのあるところ、
あるいはどこかに不意に現れた神シーンのあたり。
その辺りに流れのいいところがあるはずだ。
そこと、他の流れのあんまり良くないところは、
何が違うのかを観察してみよう。
大抵、流れのいいところは、
緊張感、
主人公が事態を動かしている感じ、
動機の逼迫性、
ちょっと間違えたら全然違う方向にいくものを、
うまく制御する感じ、
一人ではなく複数の人がまとまっていく流れの感じ、
などがあると思われる。
他にもあるだろうから、
自分なりの言葉で、
自分の書く流れのいいところ、
他人の書く流れのいいところ、
それらは何がよいのだろう、と書き出してみよう。
研究すれば、一種類ではなく複数のパターンを持てる。
それを、
流れの悪いところに適用して、
流れをよくしていけばいいだけだ。
最初は途切れ途切れで構わない。
二度三度書き直していくうちに、
徐々に止まらない流れになってゆく。
流れが生まれたら、
それを上手くターニングポイントでツイストしたり、
完全に逆転したり、どんでん返しがやり易くなるというものだ。
逆に、流れもなしにそんなことをしても詰まらないのである。
全ては話の流れ。
それを上手く作るのがあなたのやることだ。
ちなみに、
流れは一気読みをすることでなんとなく自覚できる。
声に出して全部読むのも一興である。
お話を作る、というのは、
目の前の要素を決めることでもあるし、
一段上の階層の、流れを作ることでもある。
2015年10月25日
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