作品置き場の本来の使い道、没企画を置いておきます。
映画企画です。タイトルを「UFOライダース」。
ツタヤクリエイターズプログラムの公募に落選したので、
誰か拾いませんか、という意味で置いておきます。
まずは映像イメージをご覧下さい。
https://youtu.be/VavDDIugK_U
ストーリーはこうです。
UFO_Riders_story.pdf
以下、解説と資料です。
資料(画像はクリックで拡大):
ドローンレースとは?
宣伝ビジュアルイメージ
解説:
「ドローンでレースする」なんてとんでもなくスリリングでおもしろい事をやってる奴らが、
海外には沢山いるらしい。その為のコミュニティも出来上がりつつある。
ネット時代ならではの、横のつながりだ。
おおむね、人気のない廃墟に出没して、自由自在に飛ぶ事を楽しんでいるようだ。
これのすごいところは、「空飛ぶドローンに搭載したカメラの映像を見ながらやるレース」
だってことだ。
機体の見た目でレースすることから、「POVレース」Point of view racingとも呼ばれる。
(たとえば「rec」や「クローバーフィールド」は、Point of view映画と言われるよね。
主観映像ってやつだ)
POVレースは実は今までもあった。ラジコンカーやラジコンヘリ、ラジコンボートに
カメラを乗せ、そのカメラの映像をモニタに出して操作するレースだ。ゲーム世代ならではだ。
ドローンレースが革命的なのは、ドローンというマルチローターヘリが、
従来のどの機体よりも、ありえない空中軌道を描ける事なんだ。
ほとんど「思い通りに空を飛ぶ」レースが、21世紀に実現したんだ。
デジタルテクノロジーの進化の果てだ。
これが映画むきなのは、その映像体験を、そのまま映写出来る事にある。
まだまだアンダーグラウンドなドローンレース界。
その怪しい感じも含めてドローンレースの魅力だと思う。
この物語は、ドローンレース界に踏み込む事になった少年と、
ライバルの少年の友情を描くバディムービーだ。
奇想天外なラストレースのアイデアも含め、
ストーリーを楽しんでくれたまえ。
これはすごい映像革命になる。
出資者、プロデューサーもとむ。
2015年11月16日
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以下、私が感じた印象です。
まず、とても魅力的な題材だと思いました。
先日、TVでもドローンレースのことを取り上げていたりと、とても旬な題材かと思われます。
しかし、企画自体は少し飛躍しすぎかな、と。
レースの場所が現実的ではありませんし。
(もちろん、実現したら素晴らしいですが)
そして、物語を語ることに特化しすぎて、肝心のドローンの魅力が現段階では薄いかと。
ドローンという見慣れぬ題材ならば、まずはその認知を広めた方が良いのかと思いました。
大岡さんがその魅力に気づかれた、その過程を観客も追体験したら良かったのに、と思いました。
さしでがましい発言ですが、是非大岡さんのご意見を伺えれば、と思います。
企画書は大袈裟に書いといて、現実的な着地点を探すものです。
山手線一周は楽しそうだけど、現実には深夜のアキバ一周とか、深夜の廃小学校一周になるでしょうね。
軍艦島は、海外のドローンレース招致こみでイベント化すれば、億単位の金が動くので、どこかやりたい企業がいるはずです。投資の動きも出てきましたし。
この辺を企画書持って奔走するプロデューサーを探しているのです。
さて、ぶっちゃけると、取材が足りません。
僕自身がドローンレーサーと話しこんだり、
実際に飛ばす体験をしてません。(生で二度観戦、世間話とスカウト的なことはした)
ネットの動画は200本以上落としているので、
上映会は開けるレベルですけど。
(実際それで面白いのは、整備された所のレースより、やっちゃいけないところでのレースなんだよね…)
クアッドコプター(4つのローターを使うヘリ、ドローンはこの俗称)の制御の仕方とか、
メカニックな要素も沢山知りたくて、
(カメラのことは詳しいけど)
「ラジコンもの」並の知識量も欲しいです。
ただ。
それには、面白いストーリーがなくちゃ映画じゃない。
その、面白いストーリーの根本(人間の変化に関する物語)を書いたつもりです。
あとはガワを足していけばいい、設計図としてのストーリーです。
もし(脚本論の常連の)どらさんがガワが足りないというのなら、
まだ脚本とはなにかをあまり理解してない可能性があります。
脚本とは、あとはガワを金で被せていけばいけるぞ、
という芯のストーリーを作ることです。
繁と水本の話(ストーリー)が面白い、面白くない、という感想になるべきで、
ドローンレース(ガワ)が面白そうかどうかは、知ったこっちゃないのです。勿論、面白そうなネタですが。
ということで、企画開発費(ドローン取材費、テスト撮影費)100万もとむ。
常連などと、光栄の極みです!
大岡さんのご意見にごもっともと頷きつつも、やはりそれでもガワもまた大事なのではと思っております。
最近、それを無視した期待はずれの作品が多くて困っているからです。
脚本論から少し外れてしまって申し訳ありません。
単純にドローンという題材がまだ未開の地だからこそ、そのパイオニアになれるのでは、と思っての意見です。
私は作り手というよりも、それを享受するいち消費者として意見を述べたく思います。
自分も含めて今の時代は消費者の財布の紐が固くなってます。
それは、有象無象が氾濫してるからかと。
折角お金を出して失敗したくないからです。
でもいち消費者として、最近の映画や小説、漫画は有象無象どころかとにかく数が多くて選ぶのに困ります。
ならば、消費者が思わず身を乗り出すような、そういう驚きをもたらしてほしいのが本音です。
最近は作っても売れない作品が多いみたいですね。
昨日のニュースにもMOZUの劇場版が苦戦してると書かれてました。
でも個人的には、誰がTVでも観られる作品の映画化を望んでるのかと首をかしげます。
フジのドラマHEATみたく、映画化ありきで作られるドラマもあります。
どうなんでしょう?
何か、20年前のビジネスモデルに思えて仕方ないです。
誰に向けて何を作ってるのか?
当たり前ですが、それが軽んじられてるように思います。
かつてのガンダムは、オモチャの宣伝番組と揶揄されたそうですね。
でも、宣伝番組であることを忘れず、ちゃんとしたドラマを盛り込んだことで内容的にも商業的にも成功したと思います。
※余談ながら今のオリジンなどは、私から見ると何となく本末転倒に思います。
たかがアニメなのに本格化気取ってて。
ドローンを題材に大岡さんは何を観客に訴えるのか、私はそこに期待しております。
その為にはやはりガワもおろそかにしないでほしいです。
ドローンの魅力が伝われば、自ずとドラマ作りの正当性もまた評価されるのではないかと思ってます。
すいません、思わず偉そうに意見を述べてしまいました。
申し訳ありません。
でも、この企画がいつの日か実現するのを心より楽しみにしております!
ここで公開なぞしないです(笑)
ツタヤ公募の結果ニュースを見る限り、
手堅い作品の印象ですね。
みんなが見たいものではなく、
一部の人が確実に見そうなもの、狙いに見えました。
そういう手堅い作品の時代はそろそろ終わりだと思うんだがなあ。
ガンダムの同世代作品は、おそらくリアルタイムで見ていないでしょうね。
あの時代のジャリ番は、毎日オモチャの宣伝番組でした。
あのスタッフだけが、スポンサーにばれないように綿密に作ったんです。
いわばスポンサーのオモチャメーカークローバー(のちに倒産)は、騙された形です。
事実、不人気で打ちきり食らってるし。
火がついたのは再放送だし。
最近の再放送は、そういうこともなくなった。
当時に比べればチャンスの少ない社会になったと思います。
だからみんな冒険しないんだよねえ。
映画で儲けようなんて、そもそもがおかしい。
映画の糞率知ってたら、それはわかるはずなのに。
昔は10本つくって当たりを1本引くもの、
と言ったものです。今1本で回収しようとしてる。
本題とずれるのでこのへんで。
いつもありがとうございます。
この記事の一連のやりとりにモヤモヤがあって、ずっと考えておりました。
ですが、この度モヤモヤが解消できたかな?と思われるので、確認も兼ねてコメントさせていただきました。
落語漫画を描こうかと思って、落語を題材にした漫画をいろいろ見ているのですが…
大抵は「うんちく漫画」になってしまって、あまり面白くないのですよ。
つまり、「落語知識を読者に教えることに終始しすぎる」あまり、他がおろそかになってしまっているのです。
落語漫画の中でも、「昭和元禄落語心中」というアニメ化が発表されたほどの人気作があるのですが、これは「うんちく漫画」になっていません。(一巻を読んだ限りでは、ですが)
他の落語漫画と比べてあまりにも落語知識が書かれていないので、ちょっとびっくりするくらいです(笑)
そのせいか、この漫画のアマゾンレビューを読むと、「この漫画を読んで落語って面白いと思った!」という感想は一つも無いんですよね。
せいぜい「興味が出た」程度です。
むしろ、「師匠が好き」とか「謎が気になる」とか「師弟関係が良い」とか、そういった感想が多くて、落語とはほとんど関係がないと思われるような部分ばかりを楽しんでいるように感じます。
ここから考えられるのは、物語においては、題材に選んだもの「そのもの」を純粋に楽しませることは不可能では?ということです。
「興味が出た」という感想の通り、せいぜい「入り口」程度の役割しか果たせないのではないか?と思います。
大岡さんの「UFOライダーズ」にしても、面白いのは登場人物に関する物語であって、「ドローンレースそのもの」ではないですよね。
これは、考えてみると当たり前で、ドローンレースを楽しみたかったら、実物のドローンレースを見たら良いんですよ(笑)
落語にしても同じです。
お客さんは「物語」が楽しみたいから、映画なり、漫画なりを見るんですよね。
題材を楽しみたいから見るわけではない、と思います。
題材はせいぜい入り口程度。「興味が出た」と言わせることができれば、それで良いのだと思います。
以上の解釈で合ってますでしょうか?
いろいろ書きましたが、てんで見当はずれだったかもしれません(笑)
お答えいただければ嬉しいです。
それでは、失礼いたします。
ケルベロス
大体そういうことです。
ただ、マイナージャンルを選択することは、
「その世界に入って行く楽しさ」の楽しみが不可欠だとは思います。
だからうんちく要素は必要です。
落語はマイナーかどうか、微妙なラインですね。
でも漫才よりかうんちくは必要でしょうね。
「しゃべれどもしゃべれども」という、
話ベタを落語教室に通って直す、
という小説があります。
映画を見て、設定はいいのに結局詰まらなくて、
原作小説に当たってみたところ、
小説は、物語は同じく中途半端でしたが、
落語うんちくが楽しかった記憶があります。
(阪神ファンの少年が六甲おろしを歌う場面の方が、
落語より刺さるんだよねえ)
作者は笑いというものの本質に切り込めず、
落語世界に浸ること、つまりファン目線で終わったのだ、
と僕は考えています。
うんちくの極端なのが、
学研入門漫画とか、進研ゼミ漫画みたいなことでしょうか。
長い期間の連載ならうんちくで埋めることも可能ですが、
短期勝負の映画ではうんちくで埋める暇はないです。
そのあたりの配分の違いもあるやもです。
(特にドローンレースは、映像を見りゃわかる世界なので)
「○○の世界を描く」のは、
○○を描く(描写、ルポ、解説)のか、
○○をモチーフに人間ドラマを描くのか。
僕は後者であるべきだと思います。
プロビリヤードの世界をモチーフに、
人間ドラマを描いた傑作に、
「ハスラー」、何十年か後に作られた続編「ハスラー2」があります。
どちらもオススメです。
何がうまいって、賭けにしかない要素、
「負けたふりをしてラスト勝負で金額を釣り上げて、
ラスト一発だけ勝って賞金をかっぱぐ」
というところに特化させたところかな。
それは1の冒頭から示され、とてもスリリングな話が展開します。要はだましあいの話だから。
(ネタバレして解説したいが、ここまでに)
厳密にはビリヤードだけじゃなくて、
賭けボウリングでも麻雀でも出来るかも知れないけど、
良くできた話は、
○○の世界にしかない人間ドラマのネタ
(この場合は、裏切り)を一つだけ抽出して、
ストーリーの根幹に使っている、ということだと思います。
拙作の場合はなんだろ、友情(協力)か。
○○にしかないわけじゃないけど、
○○世界で描くことで、それが新しく見えること。
このへんが肝になってくるかと思います。
返信ありがとうございます。
早速「ハスラー2」の方を観ました!(今の環境ですぐ見られるのがこちらだったので)
アマゾンレビューを見たら、「ビリヤードの曲芸が無くてつまらなかった」というような内容のものがありましたが、これはそういう映画では無いですよね。
曲芸をはじめ、おそらくビリヤードには、いろんな楽しみがあるのだと思います。
ですが、あえて「賭け」に焦点を絞ることで、そこから生まれる登場人物のジレンマ(勝っても大金を得なければ意味がない、など)を描き出しているのですね。
ビリヤードの面白さを描こう、と思ったら、賭けや曲芸以外でもいろいろ出来ると思うのですよ。
ですが、それらを一つ一つ説明してしまうと、ガイドブックのような内容になってしまい、物語にする必要性がなくなると思います。
あくまでもビリヤードは、登場人物の物語を描くための題材に過ぎませんね。
また、「他の競技でも良いのでは?」と思わせないような題材選びも大切なように思います。
「ハスラー2」では、ハスラーの商売方法や主人公の身体的な衰えが、ビリヤードと密接に絡まっていて良かったですね。
結局のところ、大岡さんがおっしゃるように、
(ハスラー2はビリヤードですので)
「ビリヤードを描く」のではなく、
「ビリヤードから発生する登場人物の物語を描く」のですよね。
もっと言うと、後者をやるには「範囲を絞ること」が必要なのかもしれません。
ビリヤードならば、「賭け」「曲芸」「ルール」「歴史」など…全部に絡めて物語を描くのは無謀でしょう。
一つ一つ説明が必要になってくるので、登場人物の物語を描く時間がなくなってしまうと思います。
一本で勝負する映画ならば、尚更やってはいけませんね。
お陰で理解が深まりました。
(分かったからと言ってすぐ出来るようになる訳はないのですが…)
前作の方も観てみます(笑)
ありがとうございました!
それでは、失礼いたします。
ケルベロス