2015年11月22日

激しい感情のぶつかり合いは何か?

こう聞いて答えられないのなら、
あなたの作品には、たいしたコンフリクトがないのかも知れない。
(ツタヤで流れてる映画紹介のなかに、
激しい感情のぶつかり合いが…なんてのがあって、
それどの映画でもそうやろ!と突っ込んでしまい、
はたと気づいた。
明確なコンフリクトなきダメ映画は、
感情のぶつかり合いなんてないのかもだ)


あなたの映画の中で、
憎しみあう人々は誰か?
殺しあう人々は誰か?
排除しあう人々は誰か?
相手がいては都合の悪い人々は誰か?
遂行したい目的ではない目的がある奴は誰か?
ケンカする人々は誰か?
捕まえなければいけない人と逃げる人は?
先に○○しなければいけない人々は誰か?
そもそも事情や立場が異なる人々は誰か?

これらがコンフリクトだ。

勿論、淡々とその排除のしあいをやる映画もあるだろう。
しかし大抵これらは感情の触れ幅を伴う。
そっちのほうがリアルで面白いからだ。

つまり、
コンフリクトがあれば、
ほぼ自動的に、激しい感情のぶつかり合いがある。


コンフリクトは物語のエンジンである。
序盤にそれぞれの事情や目的が示され、
それらにコンフリクト(競合関係といってよい)が示されたら、
あとはバトルあるのみだ。
物理的な殺しあいやチェイスなどのホットなものだったり、
書類手続きを踏むなどのクールなものだったりなどは、
映画の種類による。

しかし、目的こそが人を行動させ、
それを阻む別の目的の人がいるからこそ、
直接話し合ったり、説得したり、
間接的に闘うことになったりするのである。
そしてそれが成功するかしないかといったことが焦点になり、
その最終成功までの道のりこそが、 展開と呼ばれる部分である。


三幕構成論では、
二幕はコンフリクトと呼ばれることもある。
動詞で描かれる線の展開部を、コンフリクトという静的点で名付けているのが、
既におかしいと思うので、僕はあまりこういう言い方をしないけど。


さて。
激しい感情のぶつかり合い。
あなたの物語のどこにある?
中盤の見所は、そこだぜ。
posted by おおおかとしひこ at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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