2015年12月12日

話が転がるとはどういうことか

技術的に言うと、ターニングポイントがたくさんあり、
それらがきちんと機能している、ということだ。


話がとある焦点に向かっていて、
それに観客が夢中のとき、
その方向性とは違う方向に向かうターニングポイントが訪れる。
事件や行動の結果や台詞、新たな要素などだ。

それによって、別の方向に話が進むようになる。
別の焦点を獲得したのである。
(前の焦点が決着がついて別の焦点になる場合と、
前の焦点をくすぶらせたまま、より危急な新しい焦点に集中させるパターンがある。
前者の例は、敵を倒したと思ったら新たな敵が!
後者の例は、敵が目の前にいるのに足元の橋が崩れた!
などだ)

話が転がる、とは、
これらのターニングポイントが適切な間隔で置かれ、
次々に焦点が変わって行くことに、
ハラハラドキドキすることを言う。

目まぐるしく目の前に展開がある、という感覚にもなるし、
奔流に乗せられる気持ちよさ、という感覚にもなるし、
話が転がりその先が目が離せない、という感覚にもなる。

同じことを別の言葉で言っているだけだ。


とくにこの現象は、
一通りのセットアップを終えたあとの二幕部、
全体で言う展開部でよくみられる。
勿論一幕でも三幕でもやっていい。
しかし一番はげしいのは、二幕にあるはずである。

話を転がそう。

その反対は、一本道とか単調とか展開が遅い、かな。
posted by おおおかとしひこ at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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