技術的に言うと、ターニングポイントがたくさんあり、
それらがきちんと機能している、ということだ。
話がとある焦点に向かっていて、
それに観客が夢中のとき、
その方向性とは違う方向に向かうターニングポイントが訪れる。
事件や行動の結果や台詞、新たな要素などだ。
それによって、別の方向に話が進むようになる。
別の焦点を獲得したのである。
(前の焦点が決着がついて別の焦点になる場合と、
前の焦点をくすぶらせたまま、より危急な新しい焦点に集中させるパターンがある。
前者の例は、敵を倒したと思ったら新たな敵が!
後者の例は、敵が目の前にいるのに足元の橋が崩れた!
などだ)
話が転がる、とは、
これらのターニングポイントが適切な間隔で置かれ、
次々に焦点が変わって行くことに、
ハラハラドキドキすることを言う。
目まぐるしく目の前に展開がある、という感覚にもなるし、
奔流に乗せられる気持ちよさ、という感覚にもなるし、
話が転がりその先が目が離せない、という感覚にもなる。
同じことを別の言葉で言っているだけだ。
とくにこの現象は、
一通りのセットアップを終えたあとの二幕部、
全体で言う展開部でよくみられる。
勿論一幕でも三幕でもやっていい。
しかし一番はげしいのは、二幕にあるはずである。
話を転がそう。
その反対は、一本道とか単調とか展開が遅い、かな。
2015年12月12日
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