2015年12月16日

広告をつくってみよう

僕がCM出身だというのもあるけど、
どうしてもネタが作れないのなら、
広告をつくってみるのは勉強になるよ。

いわば商品を絡めた三題噺みたいなものだから。


広告といっても色々あって、
単なる告知みたいなどうでもいいのは、
脚本を書くべき人がやることではない。

人間ドラマやコントなど、
ストーリーもので商品に着地するものを、
書くべきだ。

商品はその辺の目につくものであればなんでもいい。
クルマ、コーラ、ラーメン、家具、服、ゲーム、スマホ、
あらゆるものが広告になりうる。
物体だけでなくサービスもだ。
保険、何かの代行、おくりびと、などなど、
勝手に設定してみるといい。

弊社の若手対象に大岡塾なるCM塾をやっていて、
そのときに書いた「公園」のストーリーものはなかなか良かったので、
このブログにも公開した。



で、今回はネットで拾ったネタ。


「徴兵」を商品にせよ。

プロパガンダである。
戦争をしたくなるもの、戦争へいく士気をあげるものを作ってみよ。
(およそ広告の中で、最低最悪の役割である)

あなたはストーリーで、
いかようにでも、観客の感情を揺さぶるスキルを身に付けなくてはならない。

感動、笑い、怒り、ほっとひといき、
何百もの強弱の感情を描き、
観客をその感情に同調させなければならない。

その練習のひとつの例として、
戦争にいきたくなる話をでっち上げてみなさい。



たとえば、ヒトラーの演説を研究してみるとよい。
実はヒトラーは、名文家だと思う。
実にドイツの為に闘おうと思わせるような、
勇気を奮いたくなるように、
我々をコントロールするいい文を書いている。

僕が見たのはまとめサイトでの、
彼の著書「我が闘争」の一部だったが、
思わず感動してしまった。


ついでに、
広告の国、アメリカの見本を引用してみる。


ジョニーよ銃をとれ さあ すぐ戦場へ行け
君の父さんを喜ばせてやれ いい息子を持ったと
あの娘にも言ってやれ 泣いたりせずに誇りに思えと
あの土地へこう伝えてやれ 今から僕らが行くと

――「オーバーゼア」より(第一次大戦期に、アメリカ参戦翌日に制作された曲)


心が震える。

これはストーリーではなく歌にした例ではあるが、
こんなのいい歌手に歌われたら、
若者は大挙して兵隊になっちまうぜ。
(たとえば桑田佳祐や平井堅が歌うのをイメージしてみよう)

これを、五十年以上も前の広告作家が書いたのは事実だ。



テーマが善だろうと悪だろうと、
あなたは、人々が最終的にそのテーマを、
本気でそうだと心から震えるものを書かなくてはならない。

人に親切をしよう、でも、
愛は大切、でも、
徴兵(戦争)は素晴らしい、でもだ。

理屈ではなく、感情で本気で震えるものをである。


広告をつくってみるのは、
それを強制的に練習することになる。
「○○(商品)は素晴らしい」
をテーマにした話をつくればよいからである。

15秒というよりは、1分とか数分のドラマを考えるのがよいだろう。
(作品置き場に、僕がかつて書いた、
5分のビールの広告のシナリオを何本か載せている)

どうせ書くべきテーマなんてなかなか見つからないから、
暇をもて余すぐらいならやってみなはれ。
数をこなす練習になるよ。
posted by おおおかとしひこ at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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