2015年12月28日

色を変えよう

ターニングポイントがあり、
焦点が変わったとき。
あるいは、シーンが単純に変わったとき。
ニューブロックに話が突入したとき。

色を変えよう。


色、というのは日本語の広い意味でだ。

各登場人物の、気分を変えよう。
人間関係の微妙な空気も変わっている。

そういう目に見えないものを、
映画というのは具体的な絵の変化でも示せる。
時間帯の色。光線の色。季節の色。
衣装の色。背景にあるものの色。
場所。

あるいは、あなたの書く気分も変えよう。
椅子に座らない(ソファーとか正座とか立ってとか)。
外で書く。
ペンの色を変える。
縦書きを横書きで書いてみる。



道具は何でもいい。
結果が、前のシーンと全く別のシーンに書かれていること、
が重要だ。

途中で話が詰まらなくなるのは、
同じ感じばかりが続き、
(観客も作者も)飽きてきた時である。
だからその感じを、強制的に変えてみるとよい。

小説では、しばしば章が変わるごとに、
一人称の主体が変わる、という現象がある。
(なんという現象名か知らないが)
これも、あるブロックと別のブロックが、別の色をしているべきだ、
と思う無意識がさせることだと思う。

シナリオでも、主人公と歩んでいたシーンが途切れ、
別の人物主体ではじまるシーンを書きたくなることがある。
それは次を思いつかないことからの逃避という面もあるし、
色が変わるという面もある。
(浦沢直樹はその達人であるが、
結局色が変わり続けて話が進まないことの達人でもある)


色を変えよう。

トータルで、ブロックごとに色が変わって見えるのが、
正しい展開だ。
(主人公の次のメインプロットから逃げたい気持ちと、
自分の中で区別をつけておくこと)
posted by おおおかとしひこ at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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