2015年12月29日

結末からたどろう

最後まで書けない病や、リライト時にも効果的なメソッド。
ラストからストーリーを俯瞰してみること。


ラストシーンはどういう印象で終わるか。
主人公は最初は○○だったのに、
結局どうなったのか。
それで暗示されるテーマは。
なぜそれがテーマだと我々は、
誰もいってないのに(ここ重要)分かるのか?
これまでの経緯で明らかだとしたら、
それを台詞なしで絵(行動)だけで並べてみると。


クライマックスの結末は。
その瞬間、どのようなストーリーラインの決着がつくのか?
ひとつだけ?
色々ある?
あるとしたらそれをリストアップする。
少なくともメインプロットと、主人公の内部の問題が、
同時に解決する必要がある。
それは絵で示せる、一発の芝居で決着がつくものか?

ラストの為の伏線は、どこでのことが絡んでくるのか?

クライマックスに繋がる展開は。
クライマックスはどうゴングが鳴らされたか。

いよいよクライマックスだというとき、
主人公にはどんな危険(不安)が想定され、
どこまで主人公は自覚しているか?
個人的な問題は決着がついたのか?ついてないのか?
ある種のトンネルは抜けたのか?
また、周囲の人々についても同様に考える。
クライマックスで決着がつくはずのサブプロットは、
この時点でどの程度課題を残しているか?

主人公はどこで内面の問題と向き合うのか?
また、向き合わざるを得ない状況とは?
なるべく避けてきた劇中での経緯。

どういうサブプロットの影響の仕合があるのか?
つまり、誰の行動や発言や決定のせいで、
主人公が何をしなければならなくなったか?
あるいは逆の、
主人公のせいにによる他の登場人物の反応や行動。
各人物の目的は何か?そのリスト。

状況の打開のために、誰が何をしたか?

問題の解決のゴールは何で、
その直前のサブゴールは何か?
その前のサブゴールは何か?
その前のサブゴールは何か?
あることが達成されるとして、
その前に達成されていなければいけないことは何か?
更にその前に達成されていなければいけないことは何か?
(シドフィールドによれば、中盤の障害は4つあるといいそうだ。
僕はいくつ、とはあまり考えていないが)

どの辺で主人公に感情移入するだろう?
後半は感情移入しているはずだから、
どこか前半戦で、決定的にこの人に同化してる、
と思う感じの所があるはずだ。

中盤をがらりと変えたミッドポイントは何か?
何から何に変えたか?
それ以前の焦点は何だったか?
かりそめの敗北または勝利というスタイルか?

どこが怒涛で、どこが休憩か?
息をもつかせぬ展開の部分と、
じっくり推理したり把握したり、腰を落ち着けて考える部分はどこか?

問題解決へ向かう過程での、
この物語独特の面白さは何か?
主人公一人ではなく、関わる人がいるはずだ。
その人とする何かが、独特の何かであるはずだ。
一色のものでもいいし、何種類かあってもいい。
印象的なシーンは、絵になるか?

そもそも主人公は、何故この問題解決に、
自ら乗り出すのか?
非日常の危険は何か?
何故その危険を知ってまでそれをしようとするのか?
つまり動機は何か?
その決定的要因はなにか?

その決定的要因に至る経緯。

何がその問題か?
主人公はどんな小さな事件から、それに巻き込まれるのか?

主人公の内定問題は何か?
何が欠落していたり、渇いているのか?
抽象的なものではなく、具体がいい。
それが得られたことは、後半どこでどういう絵で示されるのか?
それで満足出来るような、欠落の表現か?

導入部は、静かな立ち上がりか?激しい感じか?
それはこの物語全体の雰囲気をよく示しているか?
つまり、この話全体のルールを先に示しているか?
最初は何に注意してこの話に入ればいいか?
この冒頭部はどこで再び言及されるか?


そして、この物語のタイトルは何か?




これらのチェックポイントをひとつずつ考えよう。
数学の証明を逆から解くみたいなことだ。
当たり前だが、
出来上がった証明には、
無駄な所や脱線や、足りてない部分はない。


あなたのストーリーの無駄や不足を、逆からたどることで、
見えてくることがある。

後半のスケジュールが確定したことで、
前半やることが決まるのは、実人生でもよくあることだよね。
最終的にはクライマックスの一点に向かう話なんだから。
posted by おおおかとしひこ at 12:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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