今更馬鹿馬鹿しいが、
スターウォーズのテーマって何だろう?
難しい言葉で考えなくていい。
勧善懲悪、ということでいいだろうか?
果たして6までの展開で、
悪はよろしくない、正義は勝つ、
と、我々は本気で思ったか?
むしろダースベイダーかっけえ、
しか残らなかったよね?
帝国が何故悪なのか、誰も何も言っていない。
理想的共産主義国(かつての日本のように)なのかも知れないぜ?
主人公が属する側が、属してない側と殺しあって、
勝っただけだよね?
あるいは、
「息子が父を乗り越える」だろうか?
たしかにルークは父親不在であった。
叔父さんも、ベンおじさんも、ヨーダもいたが、
不在の父こそが宿敵ベイダーだった、
というドラマチックな物語性が、
ルークの物語の根幹だ。
さて、で、ルークの物語は終わったのだから、
789の三部作は、別のテーマを描かなくてはならない。
で、7でそのセットアップをするべきだ。
セットアップとは、伏線を引くことではなく、
センタークエスチョンを提出することである。
789のセンタークエスチョンは何か?
「残党狩りは、成功するのか」か?
あまりにも詰まらなくね?
「フォースの覚醒」と銘打っておきながら、
モチーフとしてのフォースの覚醒は描かれたが、
テーマとしてのフォースの覚醒は描かれなかった。
テーマとしてのフォースの覚醒とは、
たとえば、
「フォースがあるから、人類は不幸になる。
フォースなど葬ってしまえばよい。
しかし何万人かに一人、突然変異のようにフォースに目覚める者がいる。
ファーストオーダーはそれを知っていて、
未然にそれを防ごうとしていたのだ。
何故なら、先の大戦のように、フォースは人類に必要なかった、
という反省があるからだ」
という話でもなかった。
(今適当にでっち上げただけなので、他のパターンでもいい。
つまりフォースとはなにか、どういう価値があるのか、
が主軸に絡むべきということ)
モチーフとして描いたって、意味がない。
テーマとして描かなくては、それはお話とは言えない。
さて、僕は公開前に、
789は兄弟の確執になる、と予想していた。
父子の物語が終われば、
そのあとを継ぐ者たちは分裂するのが常だからだ。
カインとアベル的なね。
レイとカイロレンが兄弟で、という訳でもなさそうだが、
まさか8のラストで「I am your brother」とかあったりね。
にしても、今回の7は、センタークエスチョン提示すら出来ていない。
内的問題がないのだから当然か。
むしろ、中二病のドラ息子が父を殺して目覚める、
という内的問題のストーリーしか、なかった。
つまり、今回の7のテーマは、
「父を乗り越える」だったのだ。
はあ?
ルーカスは、789は家族の物語になる、
と言っていたらしい。
それが面白いかどうかはおいといて、
まだストーリーやテーマについて、考えていたのかも知れないね。
テーマのない物語は、物語ではない。
ただの捨て体験だ。
何故なら、我々は価値ある体験から学ぶからである。
2016年01月12日
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