2016年01月14日

面白いストーリーの条件(SW7批評10)

まだやるのか。まとめをやっておく。
我々がこの糞映画から学ぶべきことは、
面白い映画には、
面白いストーリーが欠かせない、
という、ごく当たり前のことである。

その条件が、これまでの批評をまとめると、
見えてくる。


主人公が主軸のストーリーであること。

彼(彼女だけど)に我々は最も感情移入する。
彼は最初に目立って行動する人物で、
何かしら目的がある。
その事情や状況を知ったら、
思わず我々が感情移入してしまい、
その成否にどぎまぎし、
それが最後に果たせた結末に、拍手喝采を送りたくなるものだ。

そしてそれは、テーマを暗示する。
その目的を果たした結末が、
私たちの人生に教訓となったりするものだ。
ただ何かして何かしました、ではただの記録で、
それが意義あることだった、というのが文学だ。
それを見ることができて、観客は感銘を受けなければならない。
(ちなみにエピソード4だけが映画で、あとは映画ではない。
テーマは「何者かになりたい」だ)

冒頭の人間関係が、話を膨らませる。
そしてそれは、結末に係り結びすることで、
テーマを示す。

脇筋が邪魔なら、切る。
あるいは、主人公の主筋を脇筋以上に魅力的に変更する。

群像劇は、それでも主役を決めるべき。
主客の転倒をしないこと。



当たり前だけど、これが全部出来てて、
はじめて映画的ストーリー足り得るのだ。
何かが足りない映画を挙げたいが、
各論で一部挙げているので、そういう失敗作で勉強するのもいいことだ。

あと最後に。

アトラクションが悪なのではない。
アトラクションしかないことが悪だ。

見世物なんだから、アトラクションがあるのは最高だ。
出落ちもアトラクションだと思えば最高だ。

問題は、アトラクションと面白いストーリーは、
全くの別物で、両者は水と油ぐらい、
混ざらないことだ。


にも関わらず、
アトラクションも面白くし、
ストーリーも面白くしなければならない。

SW7は、それに失敗した作品だ。
ついでに、456123からの、シリーズを継ぐという役割も、
失敗していると思う。


映画脚本は、ひとつをクリアすればOKではない。
様々なことを同時にクリアしなければ、
面白い脚本にはならないのである。
posted by おおおかとしひこ at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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