2016年01月17日

字幕の書き方

という検索ワードで来た方がいたので、
まとめておく。


黒味にタイトルだけのとき。

○字幕「深夜三時、東京」

字幕、または、タイトル、または、Tで表記。

「タイトル」は映画の題名と混同しやすいので、
僕は題名を出すときだけ、

○タイトル「いけちゃんとぼく」

のように書いたりする。
実際には、ヨシオといけちゃんが草原で走ってる絵に乗せたので、


○草原でヨシオといけちゃんが走る

タイトル「いけちゃんとぼく」

のように書くことに。



絵に乗るときは、

字幕 「深夜三時、東京」

などのように台詞と同等の扱いでよい。
台詞と間違いやすいので、僕は『』を使って、

T  『深夜三時、東京』

みたいに、視覚的に分かりやすく書くことにしている。



また、
字幕の大きさやフォント、
あるいは中央に出るか右すみに出るか、
フェードで出るとか、字幕でアニメーションするか、
カタカタとタイプライターっぽく出るか、
などは、演出の範疇なので、
指定はしない。
脚本は、ストーリーに必要な意味だけが重要。

ここに、字幕が是非必要で、
その内容はこうであることが必要十分であるときだけ、
字幕とその内容を書けばよろしい。


また、英語音声で吹替え字幕などのとき、
つまり英語会話なのだが一々翻訳を待たずに話を進めるときは、

スティーブン「(英語で会話、字幕が出る)ところでテロの計画の件だが」

などのように()内で注記するか、ト書きで先に断ってもよい。


   以下、外人は英語で会話、字幕が出る。
スティーブン「テロの計画の件だが…」
メアリー「ここではまずいわ」
スティーブン「あいつら、英語なんてわかっちゃいないさ」
西崎 「(盗み聞きしている)」


なんてね。

オープニングなどで、
スタッフやキャストのクレジットシーンが欲しいなら、

○クレジットシークエンス

   アニメ調の世界観に、スタッフクレジットと主題歌。

などと書けばよろしい。
詳しくは監督がやってくれる。
それがどうしてもストーリー上伏線になっているなら、

   赤い弾丸がスティーブンの胸に当たる。

などの印象的な場面をト書きで書いても全然よい。


字幕は、基本的に使わない方針にしておく。
ナレーションと同様、多用すると、
我々と登場人物の三人称的感情移入を遠ざけることになる。

クリードでも、名前や戦績が出るのは、
最初は良かったけど、後半はいらなかったよね。
posted by おおおかとしひこ at 12:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック