2016年01月22日

BLの謎がひとつ解けた

裏と表の話。
我々男より、女の方が、
裏と表に通じている。



男は化粧しないが、女は毎日化けている。
男はストレートに自分しかいない。
女は、仮の自分と本当の自分を分けている。

だから女の方が、
この人は表ではこうだが、
裏ではこうなのだろう、
と想像することに長けている。
(いわゆる女の勘も、表の微細な差から、
裏を読み取る力なのだ)

だから、一見なんでもない二人が、
実は付き合ってるのではないか?
という妄想が好きなのだ。

多分男よりも。


BLの面白さは、
いまいち理解できないのだが、
ホモとホモがセックスすることには多分ない。
表の立場や関係と、
裏の立場や関係の、
落差や差異を、楽しむのではないかなあ。

たとえば「上司と部下なのに、
実は付き合ってて、部下が攻めと思うとキュンとする」
というBLは、
「不良だと思っていたら、子猫を助けていてキュンとする」
というギャップ萌えと、構造的には同じだ。
表と裏の、関係性と差異だからだ。


で、当然、裏と表に疎い、
我々男は、人に裏表などないと考えて、
男と男のセックスの何が面白いんだ?
と、腐った人々を異常者扱いするのではないかなあ。

BLの面白さは、
いわば仮面ヒーローの面白さだ。
本当の自分と、仮面を被ったヒーローが、
どちらが本当の自分か悩んだり、積極的に使い分けていく面白さである。
こう考えると分かりやすい。
仮面ヒーローの二人が恋愛している、
という面白さだと考えると、
我々男は理解できるのではないだろうか。

そしてそれが、裏と表の使い分けや融合の面白さだと知れば、
それはBL以外にも応用できるぜ。
posted by おおおかとしひこ at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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