裏と表の話。
我々男より、女の方が、
裏と表に通じている。
男は化粧しないが、女は毎日化けている。
男はストレートに自分しかいない。
女は、仮の自分と本当の自分を分けている。
だから女の方が、
この人は表ではこうだが、
裏ではこうなのだろう、
と想像することに長けている。
(いわゆる女の勘も、表の微細な差から、
裏を読み取る力なのだ)
だから、一見なんでもない二人が、
実は付き合ってるのではないか?
という妄想が好きなのだ。
多分男よりも。
BLの面白さは、
いまいち理解できないのだが、
ホモとホモがセックスすることには多分ない。
表の立場や関係と、
裏の立場や関係の、
落差や差異を、楽しむのではないかなあ。
たとえば「上司と部下なのに、
実は付き合ってて、部下が攻めと思うとキュンとする」
というBLは、
「不良だと思っていたら、子猫を助けていてキュンとする」
というギャップ萌えと、構造的には同じだ。
表と裏の、関係性と差異だからだ。
で、当然、裏と表に疎い、
我々男は、人に裏表などないと考えて、
男と男のセックスの何が面白いんだ?
と、腐った人々を異常者扱いするのではないかなあ。
BLの面白さは、
いわば仮面ヒーローの面白さだ。
本当の自分と、仮面を被ったヒーローが、
どちらが本当の自分か悩んだり、積極的に使い分けていく面白さである。
こう考えると分かりやすい。
仮面ヒーローの二人が恋愛している、
という面白さだと考えると、
我々男は理解できるのではないだろうか。
そしてそれが、裏と表の使い分けや融合の面白さだと知れば、
それはBL以外にも応用できるぜ。
2016年01月22日
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