続編に旧キャラが出てきたとき、
その魅力がなくなっていることがある。
どうしてだろう。
それは、行動していないからである。
旧キャラが出落ちになりがちなことについては、
これまで沢山議論した。
ところで、SW7で、ハンソロは相変わらず魅力的に見えた。
それは相変わらずのハリソンフォードの魅力か?
否だ。
ストーリー中で、失敗も含めて行動しているからである。
失敗も含めて、というのは大きい。
成功の行動ばかりするのは、
人間としてリアリティーがない。
人は成功を目指したときでも、失敗をする。
人は完璧ではない。
そこにリアリティーを感じるのだ。
(長所と短所のペアを思いだそう)
SW7のハンソロは、従って行動するキャラクターだ。
だから、多くの出落ちと違い、
魅力的に見えるのだ。
(レイア、ルーク、3PO、R2、ミレニアムファルコン、
タイファイター、Xウイング、デススターもどき、
銀色のストームトルーパーなどは、単なる出落ちだ)
これは同じくクリードのロッキーにも言える。
ロッキーが魅力的に見えるのは、
拒否する前半ではなく、
教えるときや病気を隠したり克服しようとする場面だ。
途端に生き生きするロッキーが現れる。
ここでちょっと漫画的な話を。
漫画的なキャラクターの中には、必殺技を持っているやつがいる。
必殺技は動作だから、相手も倒すし、
一見行動するように見える。
だから続編において、旧キャラが必殺技を出すと盛り上がる。
ところが、これは出落ちである。
なぜなら、旧キャラのテンプレであり、
新しい行動ではないからだ。
そのキャラクターが、新しい行動において魅力的に見えないと、
出落ちという過去遺産の食い潰しにしかならないのである。
ようやく、風魔の続編、「柳生暗殺帖」に触れる時が来たかな。
僕は、柳生暗殺帖が好きではない。
旧キャラが出落ちばかりだからだ。
新しい行動をほとんどしていなくて、
新キャラも出しては潰している気がする。
行動と言えば必殺技ばかり。
小次郎に感情移入出来ないのは旧原作からだから、
割り引いておくとしても。
好きなキャラが出れば(項羽とか)喜ぶけど、出落ちばっかなんだよなあ。
(そもそも甦りネタは、新しい行動が出来ないし)
ということで、
武蔵が出て、竜魔が出た、休載近辺がピークのような気がする。
ここから下がっていくはずだったのだろう。
そもそも、武蔵は聖剣戦争で行動していない。
命に関する主張はしたけど。
つまり、勝利したのに消滅という判断停止について、
絵里奈の幻影を振り払った以後の、
彼の何らかの行動を描かない限り、
武蔵は夜叉編以来、続編に出たことにならないのだ。
係りが結ばれていないのだからね。
闘う(必殺技を出す)以外の行動が、
少年漫画における、
行動を示すのかも知れない。
(車田テンプレの、「ここは俺に任せてお前は先に行け!」は、
必殺技以外の行動として代表的だ。
香取石松は、それだけで持ったようなものだ)
さて実写に戻ろう。
リアルな文脈で考えよう。
ある魅力的な登場人物が前半は良かったのに、
後半は良くなかったら?
後半、ただいるだけのジェロニモになっていないか?
行動をさせよう。
人間臭く失敗してもいい。失敗するべきだ。
そして人間臭く、成功させよう。
失敗したまま終わるリアリティーもよいが、
悪役以外、成功して終わりたいものだ。
逆に、成功していたら、新たな行動を起こす必要はない。
つまり、前作旧キャラは、前作の成功を捨てて、
ピンチになるところから始めなければならない。
ハンソロは借金に追われているし、
ロッキーはボクシング界には関わってなくて、レストランにしか興味がない。
(ロッキー2でも3でも、成功者としてのロッキーが、
ピンチになるところからはじまるはずだ)
行動には、動機が必要だからだ。
ということで、議論は常にここに戻ってくる。
キャラクターの魅力を決めるのは、動機である。
(ということで、やはりCR風魔の小次郎は、
単なる出落ち祭りだ。いくつか出回った動画を見る限りね。
小次郎や武蔵が何のために何をする人なのか、分からないんだよね。
パチンコなんて、キャラ祭りが本質かも知れないが。
でも精度が低くてなんだかなあ。夜叉の白ランは変。カオスと被るやん。
女キャラを二頭身にするのも寒い。
黄金剣の殻が割れるエフェクトが、実写版と同じCGエフェクトで笑った。
同じプラグイン使ってる、ってマニアック過ぎる笑いか)
2016年02月01日
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