よくある。
前までの流れと関係ないエピソードに急になり、
話がぶつ切れ、細切れになってしまう感じ。
原因と対策。
最終的な理想は簡単だ。
関係ないエピソードにぶつ切りになっているのだから、
それらが有機的に全て関連しているように作ればいい。
しかしそれはとても困難である。
なぜなら、
「そもそもこれ以上どうやっていいか分からなくなってしまっていて、
急遽思いついた全然別の話を、組み込んでいること」が、
ぶつ切れの正体だからだ。
つまり、書けない病より多少ましで、
なんとか無理矢理続けることには成功したが、
建物を増築したような違和感があり、
そのカンフル剤はいずれ尽き、
書けない病に陥る最後のあがきのような部分が、
俯瞰すると、ぶつ切れの部分にあるのである。
勿論、その部分を書いているうちに何かのパズルがはまり、
物語がきちんと回転し始め、
そのままラストまで行けるようになる場合もある。
だから、それは必ずしも悪ではない。
そのぶつ切れを放置することが宜しくないだけだ。
その部分は、大抵苦し紛れだ。
苦し紛れに書いてるうちに思いつくものだ。
これまでの人物、設定などを流用して、
別プロットを作っているような感じだ。
あるいは無理矢理新キャラを出し、
旧キャラと絡ませることで何かを作ろうとすることもよくある。
だから新キャラは大抵トラブルメーカーである。
(部活ものでは、主人公たちが上級生になると、
必ず跳ね返り者の新一年生が入ってくる)
トラブルメーカー以外にも、
他の事件を抱えた人がこちらに持ち込んでくるとか、
同じ世界の別の場所で起こっていることが、
次第にこちらに波及するとかなどのパターンがあるだろう。
いずれにせよ苦し紛れだ。
とくに、二幕はこうなりがちである。
さて。
新キャラを出したり、別の事情が持ち込まれること自体は、
非難に値しない。
それがサブプロットになり、メインプロットを豊かにするだろうからだ。
問題は、そのサブプロットが、
「メインプロットとどういう関係にあるか不明瞭で、
唐突である」ということに尽きるのではないか?
サブプロットは、メインプロットとの関係があって、
はじめて意味がある。
観客は、メインプロットにおけるセンタークエスチョンが、
一番の関心事である。
それが解決するかどうかに、最も注目し、
感情移入している。そのように誘導する。
それが一旦小康状態になることは、よくあることだ。
だから苦し紛れに別路線を開発するのだ。
その別路線が、
「メインプロットとこういう関係にある」と、
観客が意識できれば、
それは脱線ではなく、本線を進んでいる感覚になるはずだ。
そうすれば、ぶつ切れでも何でもなくなるだろう。
苦しい。
苦し紛れに、別路線を書いたらうまいこと、本線に接続できた。
そういうことはよくある。
そのときは、別路線への脱線の前に戻り、
本線と別路線の関係を、事前に示唆するポイントをつくる(広義の伏線)か、
別路線を進んでいるうちに、本線との関係が明らかになっていくように、
リライトするといいと思う。
関係ない話だから、ぶつ切れる。
関係あるように、(最終的に)作ればいい。
メインは、メインプロットのセンタークエスチョンであることを、
ぶらさなければ何をやってもいい。
2016年02月04日
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