一本書き終えたあとにオススメなのは、
同じような規模のジャンルを、何本か見ることだ。
自分がやったからこそわかる、
他人の仕事に気づくことが出来る。
アニメや漫画に厳しいファンが多いのは、
自分も二次創作をしたりして、
脚本や絵などについて、
他人の仕事に気づくことが出来るようになったからだと思う。
自分でやってみると、目が出来る。
自炊したことない人が自炊すると、
町の定食屋の仕事が分かるようになる。
武道をはじめると、
総合格闘技でプロがやってることが分かるようになる。
音楽をはじめると、
演奏の事や作曲のことが分かるようになる。
もしあなたが俳句を詠んだことがないのなら、
試しに詠んでみるといい。
松尾芭蕉の句が、うまいこと凝縮されていたり、
サラダ記念日がいかに575を崩しながら恋のみずみずしさを詠んだか、
なにもしないよりは、分かるようになるはずだ。
僕は野球をやったことないが、
後輩のもと野球部と話していると、
見てるところが全然違うのだなあと気づかされることが多い。
あなたはプロの脚本家になるのである。
プロの脚本家がやっている仕事を、
名作を見て勉強するとよい。
そういう目が出来てくるのは、自分で何本も書いた苦労の経験のあとだ。
これまで漫然と見ていたものが、
急に原稿レベルで見えてくるはずだ。
そういう視点でビリーワイルダーの、
「アパートの鍵、貸します」「情婦」「サンセット大通り」を見ると、
素晴らしい脚本技術であることが、
ありありと見てとれるようになるだろう。
復習は、一回やったことがある奴しか、出来ない。
書けば書くほど、
古典的名作が宝の山に見えてくるだろう。
2016年02月05日
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