2016年02月05日

復習

一本書き終えたあとにオススメなのは、
同じような規模のジャンルを、何本か見ることだ。


自分がやったからこそわかる、
他人の仕事に気づくことが出来る。

アニメや漫画に厳しいファンが多いのは、
自分も二次創作をしたりして、
脚本や絵などについて、
他人の仕事に気づくことが出来るようになったからだと思う。


自分でやってみると、目が出来る。

自炊したことない人が自炊すると、
町の定食屋の仕事が分かるようになる。

武道をはじめると、
総合格闘技でプロがやってることが分かるようになる。

音楽をはじめると、
演奏の事や作曲のことが分かるようになる。

もしあなたが俳句を詠んだことがないのなら、
試しに詠んでみるといい。
松尾芭蕉の句が、うまいこと凝縮されていたり、
サラダ記念日がいかに575を崩しながら恋のみずみずしさを詠んだか、
なにもしないよりは、分かるようになるはずだ。

僕は野球をやったことないが、
後輩のもと野球部と話していると、
見てるところが全然違うのだなあと気づかされることが多い。

あなたはプロの脚本家になるのである。
プロの脚本家がやっている仕事を、
名作を見て勉強するとよい。
そういう目が出来てくるのは、自分で何本も書いた苦労の経験のあとだ。
これまで漫然と見ていたものが、
急に原稿レベルで見えてくるはずだ。

そういう視点でビリーワイルダーの、
「アパートの鍵、貸します」「情婦」「サンセット大通り」を見ると、
素晴らしい脚本技術であることが、
ありありと見てとれるようになるだろう。


復習は、一回やったことがある奴しか、出来ない。
書けば書くほど、
古典的名作が宝の山に見えてくるだろう。
posted by おおおかとしひこ at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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