じゃあ、売れるものって何?
今売れているものに似てるもの?
似てないものは、売れないの?
売れるものを、と言う人ほど、
これが売れるのだからこれを作れ!
と強弁しない。
(もしするのならその人に従い、売れなかったら、
二度とその人と組まないことだ)
じゃあ、売れるものってなんだ?
原始的なものは必ず売れる。
エロ、グロ、アクション、正義。
バカ、ギャグ、家族、ラブ、子供や動物。
泣ける、笑える。
マーケットで売れ筋は、二番煎じで売れる。
女子高生とか?
売れる芸能人が出ているとか?
それ以外に、売れるものって?
僕は、必需品が確実に売れる、と考える。
商売の基本だ。
ナショナルが何故成功したかを考えよう。
戦後のもののないときに、
近代化生活を進めるのに必要な必需品を作ったからだ。
しかも電池で動くものを作り、
その必需品である電池も売ったからだ。
必需品は売れる。
僕は、物語とは、
心の必需品、人生の必需品であるべきだと思う。
人が成長したり、生きていく、死んでいく上で、
必要なものだと思う。
その、必需品を作ればいいのではないかな。
物語にはロボットには必要ないかも知れない。
ロボットなりの心の必需品は他にあるかも知れない。
人の心や人生には、物語が必需品である。
僕らが心の中の大切な棚にしまってある、
映画や漫画や小説や演劇に、
僕らが一度も出会わなかった人生を想像してみよう。
きっと、全然楽しくなかっただろう。
心も人生も、深みを知らなかっただろう。
誰の心にもある物語は、おそらくベストセラーになる。
一部の人の心を強烈に救うのは、カルトになる。
まんべんなく心の必需品になるものは、いつまでも売れる。
「売れる」を意識して、媚を売ったものは、売れない。
相手は人間だからだ。
相手は人間だ、ということを、忘れないようにしよう。
僕らの、人々の、心の必需品、人生の必需品があれば、
それを買うものである。
それが、売れるということだと、僕は思う。
どうやったら売れるのか?という細かい商売は、
プロデューサーや編集に任せろ。
一時の慰みものを作ったって、一瞬しか沸かない。
我々書く者は、
人生の必需品を書けばよい。
先人よりも、優れた必需品を、作ればよい。
2016年02月05日
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