2016年02月26日

いい台詞とは

前項までの議論を総合できる。

いい台詞とは、半脱ぎの台詞だ。


半脱ぎというのは、
脱いでない状態と、脱いだ状態を作らないと作れない。

つまり、
その登場人物が、
外に見せる用の台詞をきちんと作り上げ、
内に秘めた本音をも作り上げ、
それが半脱ぎの台詞になった瞬間が、
いい台詞の候補になりうる。

物語の重要なこのポイントで、
凝った台詞にするのは滑稽だ。
素直で心から出た台詞に書けるのが、
上等というものだ。


一応、注意。
半脱ぎになるのは、その登場人物であり、
あなたではない。

それを混同すると、
「なにもせずに認めて欲しいだけの、
幼児的全能感」すなわちメアリースーになってしまう。

物語とは、
他人の半脱ぎと他人の半脱ぎを、描くことである。
あなたの半脱ぎはSNSでやってなさい。


逆に、下手な台詞を定義できる。

他人に向けたよそゆきの台詞。
本音だけの台詞。
あなたのことを言っている台詞。

(別件の仕事がそんな台詞だらけで、正直嫌になってるのだ。
このカッコ内は、俺のことを言っている文章なので、
下手な文章である。と、メタ的にまとめてみた)
posted by おおおかとしひこ at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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