挿話、というものがある。
連作短編ではとてもそれはやりやすい。
ガンダムで言えば、
「ククルス・ドアンの島」などだ。
僕はこのエピソードがとても好きなのだが、
ガンダムを語られる時は大抵無視されて残念だ。
こういうものは、連作短編に入れやすい。
世界の設定を利用して、
エピソードを組み立てられるからである。
たとえばアニメ「うる星やつら」でも、
メガネが延々語るだけとか、
あたるの母親が延々語るだけとかの実験回が、
僕は好きだった。
もしあなたがそういう風に、
世界を一回全部作ってから、
エピソード単位で話を作ってくのが得意なら、
長編ではなく、
連作短編のほうが向いている。
実際、小説などでは、
第○章などに区切ってしまえば、
長編の形をした連作短編に偽装できるのだ。
映画は不可能だ。
たとえば暗転し、第○章と出る映画がないではないが、
話が途切れて詰まらない。
つまり、連作短編は話が途切れても構わないが、
長編は話が途切れない一本でなければならないのだ。
あなたがどちらが得意でも構わない。
ただ、多少書ける力を持ってしまうと、
連作短編を書いているのに長編を書いてるつもりになったり、
逆のつもりになったり、
自分のやってることを誤解してしまう可能性がある。
(一本の長編を、ただ分割しても、それはそれで面白くない。
毎回盛り上がりや続くがないと、見続ける気がしないからである。
ドラマ風魔は、ダラダラ続く原作を、
連作短編になるように再構成したものだ。
毎回部活をやり、
毎回バトルがクライマックスになるように調整されている。
まあ、前半連作短編、後半長編の一部になるように、
微調整してあるのだが)
一応ここでは一本の長編の書き方について書いてるので、
連作短編の得意な人は、
短くて切れのいい、挿話を思いつくのがいいかも知れない。
あなたがうまく完結させられないのは、
連作短編の方法論で長編を書こうとしている、
間違いを犯している可能性がある。
2016年03月04日
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