2016年04月12日

脚本添削SP2016-17第二部:ログライン弐式

ログラインの捕捉がありました。
そういえば俺、弐式つくったわ。

さらに短い形式、
「Aな主人公が、Dする話」と。


Aは同じ。
Dは動詞だけど、問題解決の瞬間の動詞を入れる。

「ラリー・ザ・石焼き芋」では、
「離婚寸前の男が、あやまる話」まで縮めることが可能です。

元の「石焼き芋ラリークロス」では、
「事故った男が、走破する話」と縮めることが出来ます。


これで何が見えるかというと、
一番骨の所です。

元原稿の問題点は、
走破が解決か?という一点に尽きることがわかります。

ついでにそれにぶら下がる、
離婚話は解決したのか?
という問題点も浮き出てくるわけです。


これがリライト版ならば、
離婚を回避する話で、
実際のところ何をするかと言えば、あやまるだけの話だと言うこと。
そのあやまる場(人質に取られるというへんてこなシチュエーション)
を作る為に奮闘する、という話になっているわけです。


これは、問題と解決をペアにするという方法論です。
お話の一番の骨を浮き上がらせると、
それがペアになっているのか?
他の問題はそれの部分問題になっているのか?
を、チェックしやすいと思います。


ちなみに、
これで他の応募作をチェックしてみましょう。

「プレゼント」:片想いの男が、手袋をプレゼントする話
「不機嫌な田中」:告白を忘れてた女が、OKする話
「会えるまで」:夫を失った女が、再会する話
「無敵ママ ゴルビウス」:子供のアニメを理解しない母が、理解する話
「さくらさん」:読書感想文が嫌な女が、書く話
「ロボット・アウェイ」:人類を嫌うロボットが、ロボットの為に死ぬ話
「カードゲーマー葉子」:金でなんでも買う父が、金で買ったゲームはダメだと気づく話
「花曇」:人の価値観を受け入れない男が、人の価値観を聞く話

無理矢理この形式に落としたものもあります。
OKする、再会する、理解する、書く、気づく、聞く。
これらは全て、「絵にならない動詞」です。

だからダメなのです。

小説や漫画ならOKでも、
映画はアクションで示せないとダメです。


ここまでガツッと凝縮することで、
これは面白そうな話か、一発でわかります。
解決されるべき問題が、
絵になる動詞でスカッと解決するかどうかが、
事前にわかるというわけ。

自分の書いた話はこんなものじゃない、
と思うのだとしたら、
あなたは主軸をないがしろにして、
別のものが主軸だと勘違いして書いていた可能性が高いのです。


ということで、ようやくガワと中身の話が出来そうです。
posted by おおおかとしひこ at 15:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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