目で見なくとも、ストーリーはそこにある。
そのどこを注目すればよいだろうか?
その人が、
何を感じてどう思い、
何目的で、
何をするかである。
How feel, What purpose, What doだ。
これを大岡式1H2Wと命名しておこう。
新聞記事や日記など、
起きた出来事の記録には、5W1Hが重要だとよく言われる。
(When, Where, Who, Why, What, How)
僕は物語の記述には、
これはそれほど重要ではないと考えている。
省略しても構わないときが沢山あるからだ。
それよりも欠かしてはならないのは、
それぞれの主要登場人物について、
How feel, What purpose, What doが明らかであることが、
最重要ではないかと考えている。
最初の1Hに関しては、
「ある女の子がある男の子を好きな写真」の例でも示せた。
ところが映画は動画だ。
そのポーズでじっと留まっているわけにはいかない。
1Hだけでは、単なる状況である。
何かをしなければ、事態は動かない。
その事態の動転こそが、ストーリーなのである。
ということで、
その人は、1Hに基づいて、
2Wをすることになる。
その男の子に、友達になるために話しかけるとしよう。
さあ、その男の子はどう思う?
不細工でうぜえと思えば、いや、いいです、と断るとする。
それで終わり?
たとえば次の日、偶然同じ遊び場で再会したとしよう。
その時それぞれはどう思い、何をするか。
今度は男の子から話しかけるかも知れない。
それの蓄積、軌跡が、ストーリーなのである。
実際、
ストーリーの大局的構造は三幕構成という理論なのであるが、
ストーリーの小局面、場面場面は、
このような1H2Wの繰り返しと蓄積である。
何に注目して、
ストーリーを構築すればいいか。
1H2Wを、全ての主要登場人物で。
そこに注目しながら、
ちまたのストーリーを観察してみよう。
綿密に練られたストーリーなら、
そこが面白くなっているはずだよ。
2016年04月16日
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