じゃあ何故第一話は「面白い」「凄い」と言われるのか。
面白いってなんだろう。
第一話の「何が面白いのか」を列挙すれば、
自ずと明らかになる。
1. 消えない炎を再生能力や意識でねじ伏せる様
2. その動機になる妹の酷い死に様
3. その妹の近親相姦的あやうさ
4. 人肉食(腕パンマン)のインパクト
5. 最後タイトルドーンの衝撃
6. 非情な世界観
このあたりだろうか。
さあこれらの共通点は何か。
出落ちによる、インパクトの消費である。
1は一回見れば、二回目以降はいらない。
2は二回以上使えない。
3は発展可能性を死で消した。
4は冒頭のみだった。
5も一回きりのネタ。(毎話やってくれたらネタになったのに!)
6は今後使えるかも知れないが、今のところサンが死なない限り示せそうにない。
出落ちのインパクトばかりなのである。
もしこの作品がインパクト重視なら、
今後「復讐の旅」におけるインパクト消費をしなければならないが、
今のところアクションシーンが下手そうなので、
毎回敵の能力者やそれを倒す様にインパクトを受ける、
というパターンにはいかなそうだ。
インパクト重視でなければ、
ストーリーそのものの面白さを重視するべきだ。
そしてそれは、今のところ実現できていない。
全ては過去の面白さであり、
現在の話が面白くないからだ。
(何度も比較するが、北斗では、
北斗神拳が内部から破壊するというものすごいインパクトが、
毎回あったではないか。そもそも絵柄のインパクトもあったし。
北斗がストーリー的に面白くなるのは、
シンを倒したあと、レイ登場以降である)
さあ。
何故ファイアパンチの第一話はそんなに凄かったの?
インパクト重視の出落ちが、だったのだ。
出落ち芸人が瞬間風速を叩き出すのと、
同じだったのである。
勿論、北斗と同様バトルインパクトが連打したり、
あるいはストーリーが面白くなっていけば、
出落ちでもなんでもなかった、
単なる神一話になっただろう。
つまり。
ファイアパンチ第一話が凄いとか、面白いとか言ってるやつは、
ラッスンゴレライが面白いとか言ってたやつと、
同程度なのだ。
逆に、
タブーやらインパクトやらを使えば
(出来るかどうかは別として)、
凄いとか面白いとかいう評価を、
一瞬得ることは可能である、ということだ。
ジャンプ+のステマによって、
様々なネットニュースが買い取られ、
一気にブームを作ろうとした形跡も垣間見える。
え、それって一発屋のごり押し?
諸君はどうするか。
一発屋でもいいから、一瞬時代のフロントエッジに立ちたいか?
長く愛される名作をものにしたいのか?
本物なら後者だろ?
そしてだ。
本物の、長く続く面白さが書けたときに、
それを序盤インパクトでブーストすれば、
名作が誕生するという仕組みなのである。
僕はガワの面白さを否定しているのではない。
ガワも、中身も面白くあるべきだ、
と言っているのである。
我々がファイアパンチの1-4話から学ぶことは、
こういうことである。
ところでドラマ風魔は、5話から盛り上がった。
ということで6話ぐらいまでは、
待ってあげようと思っている。
ジャンプ+も10話で打ちきりになるんだっけ?
だったら「バオー来訪者」のほうが面白かったなあ。
2016年05月10日
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