2016年05月31日

バカと天才と普通を書き分けよう

作中の人間が全員バカの話は、詰まらない。

作中の人間が全員天才の話は、頭よすぎて詰まらないし、
行動に穴がないから千日手になりやすい。

作中の人間が全員普通なら、
出し抜く面白さや、うっかりの図抜けた面白さなど、描けない。

つまり、
お話には、バカと天才と普通が登場しなければならない。


あなたがバカなら、作家になるのは諦めた方がいい。
(逆に天才的に面白い可能性もあるけど、
プロとしてやっていくのは難しいと思う)

あなたが天才なら、普通の人の普通を学び、
シミュレーション出来なければならない。
バカについては尚更。
バカの破壊力をシミュレーション出来なければならない。

あなたが普通なら、
普通とバカを書き分ける練習をしよう。
天才を描くのは諦めなさい。


面白い話は、全員IQが同じではない。
全員イケメンの話が詰まらないのと、同じことだ。
顔面偏差値が凸凹してるから、面白い話になるのだ。


バカもいるし、普通もいるし、一部の天才もいる。

その齟齬がドラマに直接関係するように書けたら、
一人前だろうね。


ためしに、
普通の人々の町に現れた、バカのコジキの話でも作ってみたまえ。
明らかにIQの違う人に、人はどう対処するか。
人によっても、動機によっても異なるだろう。

物語というのは、人と人の齟齬からはじまるのである。
人と人の違いを埋めようとしてはじまるのである。

同じIQの人間しか書けないのなら、
それは物語を書いてないとすら言える。


西洋の物語は、
やや高めのIQのヒーローとヒロイン、
凄く高いIQの敵、
普通のIQの仲間や家族、
バカのコメディリリーフ(大抵狂言回しのクラウンになる)
と、相場が決まっている。

日本の物語はどうだろうね。
普通のIQを主人公にすると、
高いIQの仲間に助けてもらう、
のび太症候群みたいな話になりがちだよね。
メアリースーの温床だ。


異なるIQの人々のドラマを書こう。

あなたの話がつまらないのは、
全員同じ性格で、全員同じIQだからかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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