2016年06月28日

構成とは、TIPSみたいなもの

構成とか脚本の理論というものは、
もともとはこうしたら上手くいった、
というTIPSの寄せ集めのようなものだ。
それがなんとなく体系めいただけである。

逆に言うと、それをしないと失敗した、
という反省会の集まりでもある。

それらの具体的失敗は、
自分で痛い目に遭わないと実際には学習できない。
ちなみに代表的なものを上げてみよう。


一幕:

最初に大枠の設定をして、話をはじめよう。

←→(逆にこれをしないと、以下同)
設定しないと不安になる。
見る側の軸足が定まらない。
(逆にサスペンスとは、設定を隠すことで成立する)
また設定を決めとかないと、のちのちつい矛盾した話を書いてしまうので、
自分でも設定表を作っておくことは役に立つ。
(設定並べて満足してしまうきらいがあるので、オススメはしない)


伏線は序盤で張ろう。

←→中盤で張られた伏線だと微妙な気持ちになる。
最初から言ってよね、となる。


主人公を中心に。

←→主人公が途中でいなくなったら、
どこを中心に見ていいか分からない。
ひいては、中心のないものに見える。
中心のない空虚なものは、付き合うだけ時間の無駄だ。


主人公の陥った境遇に興味を持つこと。

←→興味の持てない滑り出しは、所詮ひとごと。
ひとごとの話は詰まらない。勝手にやれとなる。
(面白い話は、ひとごとの話がいつの間にか自分事になっていること)



二幕:

中盤はコンフリクトだ。

←→揉め事がないとすぐ解決してしまい、詰まらない。
淡々とするだけになってしまう。
波紋の起きないドラマはドラマじゃない。
オレツエーはコンフリクトがないので、すぐ飽きる。
抵抗があるから負荷が強くなるというものだ。

また、両極端な二者の間で話をすると分かりやすい。
(グッドニュースとバッドニュースがある、
いい者とわる者、冷静と情熱の間、
世間とプライベート、大成功と大失敗、
貧民と富豪、男と女、野性的な男と優しい男、などなど)

それは、「これから話す話」が、
「その空間の中の範囲内」と直感できるからだ。

←→似たようなのしか出ないのは混乱する。
キャラが立ってない。
(逆にキャラが立っているとは、何かが他と極端な差があるということ)

コンフリクトとは、その両極端なものの間で起こるので、
話が掴みやすくなるわけだ。

←→微妙な間のコンフリクトは、ぼんやりする。
何が争点なのか掴みにくい。



そもそも、三幕で構成しよう。序盤、中盤、終盤だ。

←→はじまり、中途、おわりがハッキリしない話はぼんやりする。
これは一体何の話か、掴みづらいし記憶に残しにくい。

ハッキリした話とは、
これがどんな話か、序盤で想像できるけど確定できず、
これがどんな話か、中盤で楽しみまくり、
これがどんな話だったか、終盤でようやく確定する話のことである。



三幕:

終盤は、一番盛り上がるクライマックスがある。

←→クライマックスのない話は盛り上がらない。
逆に、徐々に面白くなってラストにピークに達しないと、
気持ちよくないというわけだ。
最初は良かったけど途中から退屈、
途中は良かったけど後半ダメ、とかになる。
逆算で、ピークはラストで、どんどん面白くなる、
しか唯一解がないのである。


テーマは心に深く染みるべき。

←→単なる自己主張は詰まらない。
説得力のある話でないと詰まらない。
テーマを言ったら詰まらない。こちらの読解する楽しみがない。
ありきたりのテーマでは心に染みない。
よくあるテーマで心に染みさせるには、余程の名作である必要がある。
テーマがないと結論がないので、付き合っただけ無駄に思う。
体だけの関係じゃ嫌、みたいな。


落ちが全て。

←→落ちない話は気持ちが悪い。
落ちは笑いとは限らない。
附に落ちることを言う。何が?テーマがだ。
あとは上に同じ。



全般のこと:


焦点をハッキリさせよう。

←→ぼんやりした話は退屈だ。
今何が起こっているか、何をみんながそんなに必死なのか、
よく分からないとおいてけぼりになる。
みんなが、一緒に、ひとつの焦点に夢中になるべき。


ターニングポイントは劇的に。

←→いつの間にか焦点が変わっていても、ついていけない。
面白く、印象的なターニングポイントでないと、
さあ焦点が変わったぞ、と頭と心を切り替えられない。


人に価値を代表させよう。

←→○○の敗北(成功)は、△△の敗北(成功)だ、
と暗示しにくいので、
ただ他人が勝ったり負けたりするゲーム中継を、
覚めた目で見続けることになる。


サブプロットをつくろう。

←→メインプロット一本だと、行き詰まりやすいし、
不自然な展開になるし、伏線も張りにくい(バレバレ)。


大まかなプロットを最後まで作っておくこと。

←→計画なき執筆は、子供の嘘と同じですぐ袋小路になる。
確信のない見切り発車は、99.999%ぐらいの確率で挫折だ。



思いつくまま書いてみた。

これらの落とし穴にはまって、かつ抜け出せた人だけが、この病を克服する。
落とし穴に落ちたことない人は、一生気づかずになんとかなっちゃうか、
いつか落とし穴にはまって抜け出せなくなるだろうね。
posted by おおおかとしひこ at 14:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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