2016年07月14日

ツァイガルニク効果2

この効果は、
人間には弱点があったほうが魅力的になる、
という議論と似ているかも知れないが混同しないこと。

注意したいのは、
ツァイガルニク効果は、
魅力的かどうかは置いといて、
価値がある素晴らしいものであるかは置いといて、
「記憶に残る」ことにしか関係しないということ。


魅力的だが記憶に残る、
魅力的だが記憶に残らない、
魅力的ではないが記憶に残る、
魅力的ではないし記憶に残らない、
という4通りがあり、
記憶に残ることと、
価値があったり魅力的だったりすることは、
関係がないということ。

音痴のほうが記憶に残る、
という経験則みたいなことだよね。


旨い飯は、ひとつひとつを覚えていない。
いい女はディテールより全体。
素晴らしいものは、ある種の心の治療効果があり、
オーラで包まれてなんだかよく分からないものになる。

全体で素晴らしい完成形、
そういうのを目指すのが理想というものだ。
目標値は高くもとう。



記憶に残るからといって、
リピートしたり、口コミしたりするとは限らない。
記憶に残るのが心の傷の場合もあるということだ。

私たちは何故物語を見るのか、
深く考えれば、
傷つく為にではないことは分かるだろう。


まあ若い頃には、
自分の傷を抉る行為に興味を持つこともあるけどね。
posted by おおおかとしひこ at 11:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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