2016年07月30日

使ってない設定を削る方法2

さらに続き。


表のもので、
使っていない設定を見つけることは、
根気がいるが容易である。

赤ペンを片手に、
一文字目から読み返して、
のちに使ってない設定が出てきたら、
そこを塗ればいいからだ。

全文を一回読み返す根気さえあれば、
誰にでも出来ることだ。

あとは、バッサリ切るか、
裏に出来ないかを考えていけば、
有限個の組み合わせだからいつか終わる。



さて本題。

難しいのは、
「裏にあるのだが、使っていない設定を見つけること」
である。

たとえば青ペンでも持って、
そういうところを探せるだろうか。
ちょっと難しい。

どちらかというと、無意識の部分だからだ。


明示されていない、文脈的な要素だからである。


これを発見するには、
原稿を閉じて目をつぶり、
世界を思い浮かべるしかない気がする。
ある種のものはメモを取ってもいいけど、
結局無意識にあることだから、
究極的には、無意識に潜って発見するしかない。

それを書いたときはそう思ってたんだけど、
を思い出すしかないだろう。


たとえばてんぐ探偵の後半戦に出てくるキャラと、
大天狗は何故か仲が悪いという設定がある。
これは57話の中では理由が明かされない、
裏にあるものである。
実はこのあと使う予定の設定なのだが、
それはてんぐ探偵第二部を書かない限り、
「てんぐ探偵」には不必要な設定だ。
(単純に、キャラ立て要素と割りきることもできるが)

こういうことに自ら自覚的かどうか、
ということなのである。



裏にあるものを発見するのは難しい。
しかし発見したら、
表に持ってきたり、
裏からもバッサリ切ってきたりしてみて、
その是非を考えるとよい。

「仮にそれがないとするとどうなるか」を、
一々想像し、要素を確認しながら減らしていく根気を養おう。

基準は、その設定を捨てた方が、
話が力強く、面白くなるかどうかだ。
そもそも面白くない話なら、何をやっても無駄であるよ。
posted by おおおかとしひこ at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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