2016年07月31日

【すーざんさんへの回答箱】

>世の中の人は面白い作品を求めていると思います。
しかしながら、今のエンタテインメントはぬるいほうへ、ぬるいほうへと進んでいる気がします
(小説の話になりますが、異世界でスローライフをするという作品が某大賞の金賞を取りました。
この作品、冒険をしないのが売りです)。
これは極端な例ですが、優しさ、癒し、ほっこりを売りと称しつつ、
コンフリクトから逃げ、山も谷もない作品は珍しくありません。
時代がそれを求めているのだから、なにが問題なのだと言ってしまえばそれまでですが、
メリハリのあるものはもはや求められていないのでしょうか。


ちょっと考えるために、回答順が前後しました。
すいません。では本題。


二点あります。

その1。

審査員を経験すればわかることですが、
「コンテストの一番は、その時あった候補群の中での一番に過ぎず、
オールタイムのベストではない」ということ。

ワインにたとえましょうか。
2016年のボジョレーがどうか知りませんが、
今年は不作だったとしましょう。
その中で一番を決めなきゃいけないのも、コンテストというものです。
豊作のときの一番より、詰まらなく、時代を反映させてない可能性は、
かなりあります。
(豊作かどうかを見るには、金が二本出たとかかなあ)

過去記事の、脚本添削スペシャル2016を読むといいかも知れません。
あの中で一番を決める審査員のつもりになってみてください。
もっと他にいいのあるだろ、と思ったとしても、
その中から選ばなければならないのが、
コンテストというものです。

「該当作なし」という気骨溢れるコンテストもありますが、
大抵は敷居が高いと思われるのが嫌で、
何かしら一等を上げる決まりにする、
というコンテストのほうが多いでしょうね。


映画の話に戻すと、
アカデミー作品賞ですら、
年によってバラツキがあります。
審査員の質のバラツキもあるでしょう。
一等は良いことですが、ベストとは限りません。



その2。

今の流行は、次の流行ではないこと。

あなたは、次の流行をつくりなさい。


もし今の流行に合わせろというビジネスパートナーがいたら、
その人の言うことはクリエイターの意見ではなく、
サラリーマンの意見だと思うこと。
サラリーマンごときの意見、新橋の酔っ払いレベル。



以上二点から、
ぬるくないものがいいと思います。
現状がぬるいのは、業界がぬるいという問題だと僕は考えます。

(あと単純に、異世界冒険自体がもうお腹一杯だと思うんですが…)
posted by おおおかとしひこ at 01:29| Comment(1) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大岡様 丁寧な回答ありがとうございました。次の流行をつくりなさい。という言葉、ズシリときました。志は高く持とうと思います。
Posted by すーざん at 2016年07月31日 18:10
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