ここのブログで時々論じてきたことを、
まとめて論じてみることにする。
重複する内容かも知れないけど、
こういう切り口で考えをまとめるのも悪くない。
シリーズ13の誤解と題して、以下の13の誤解について扱う。
脚本と言うものは、いざ書き始めるとなかなかスムーズに書けないものだ。
原稿用紙の使い方が分からない?
台詞が思い浮かばない?
そんな脚本初心者を脱して、
本格的ストーリーを練るようになると、
これまでの色んなものから吸収してきた、
「観客視点での理論」を、「書き手視点での理論」に作り変えなければいけない。
現代は観客視点での評論家的な理論が、ネットなどで盛んだから、
それに無意識下で影響されている。
だが、これは間違っている。
正確に言うと、書き手視点での理論に慣れるためには、
観客視点での理論における、
用語の誤解を、捨てなければならない。
さあ、目から鱗を落とそう。
13枚の鱗を落としたら、
今まで見てきた映画が、全く違って見えてくる。
自分のストーリーもだ。
シリーズ13の誤解もくじ
1. 感情移入の誤解: not 好き but 他人なのに自分
2. 伏線の誤解: not 隠し but 強烈なAをBとして使う
3. 変化の誤解: not 一回 but 連続変化の末の、元に戻らない変化
4: メアリースーの誤解: not 自分は愛されてる but 頑張る人が目立つ
5: カタルシスの誤解: not 破壊やアクション but 内面の生まれ変わりを絵で示す
6. 性格設定の誤解: not 勝手に動き出す but 目的の為に動く
7. 世界設定の誤解: not 妄想の箱庭 but 物語に必要
8. 葛藤の誤解: not 心の葛藤 but 他人と他人のぶつかり合い
9.展開の誤解: not 新キャラを出す but ストーリーラインを絡めて深くする
10. テーマの誤解: not 作者の主張 but 構造から導き出されること
11. 落ちの誤解: not 最後のつけたし but 冒頭との関係
12. 成長の誤解: not 立場の変化 but 何を学んだか
13. 日常パートという誤解: not パート but 冒頭5分
おたのしみに。
これだけで本出せるよなあ。
2016年08月12日
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一通りブログを読んだつもりですが、
抜け漏れがあるに違いないので、網羅的な記事は助かります
ボグラー、シド、ブレイクなどの本を読んでも
イマイチ分かっていなかった三幕構成などの本質が、
このブログのお陰で少し捉えられました
恐らく、
血肉の通った生の言葉で、
様々な角度から論じておられるからでしょう
そういう文章を読むことで、
ようやく核となる部分の形が見えてきました
今後も楽しみにしております!
実は初心者まとめを作るときに作成しようと思ったのですが、
各記事は「誤解を覆す」文脈で書いてるわけでもなかったので、
じゃそういう風に書いてみようか、
と思い立ってみました。
より深い話は、それぞれをキーワード検索してみてください。