○○とはなんだろう。
○と×の違いはなにか。
人に聞いてもいいし、グーグル先生に聞いてもいい。
それは、取材対象を理解することだ。
理解すれば、
頭のなかでリアリティーあるように想像を走り回らせることが出来るだろう。
逆に、リアリティーあるように頭のなかで走らせられるように、
取材する。
子供みたいに質問を繰り返して、頭のなかに住まわせるのである。
たとえば去年取材したドローンでは、
民生機の使う電波がWi-Fiと同じ電波だ、
という話を聞いてびっくりした。
そりゃ途切れるし混信もするわと。
ビル影や物陰に入ればロストするのもよくわかる。
何せWi-Fiだからね。
そりゃ市街地じゃ飛ばせないよ。
誰かがMacを開いた瞬間にドローンが落ちるかもだよ。
レスポンスがいまいち遅い、という意見もうなづける。
だからプロはWi-Fiの2.4GHzに対して、
倍のスペックの5GHzの電波を使うそうだ。
ところが、誰でもその電波を使える海外と違って、
日本ではその電波を使うには国家資格(免許)がいる。
ラジコンヘリやハム無線を飛ばすのと同等のものが。
これが、日本でドローンが普及しない最大の原因。
試験から交付に一ヶ月かかるそうで、
買ったその日に免許取っても、
熱は冷めちゃうよね。
まあ狭い国土に一杯飛ばれても困るし、
官邸やサンバに突っ込んだ輩も出るし。
海外のドローン事情はもっと緩くて、
そもそも土地が沢山余ってる。
クルマベースの土地の使い方だからねえ。
なんてことが皮膚感覚で分かってくると、
ドローンのレースが頭のなかでリアルにイメージしやすくなってゆく。
で、○○はどうなってるんだろう、と疑問に思い、
また調べものを続けていくわけだ。
バッテリーはどうなってる?
ピッチを変えるのか、回転数だけで制御するのか?
一人何台持ってるのか?
パーツはどんなのがあるのか、何社もあるのか?
国によって違うのか?
などなどなど。
ちなみに昨日から自費で一泊して、
全く別のネタを取材に来てたりする。
昨日は宿のおじさんに沢山話を聞かせて貰った。
どれだけの金がリアルに動くのかとか、
ここには書けない政治の話も。
正直に脚本家を目指しています、と言うと、
色んな話を聞かせてくれたりする。
やっぱり好きでやってる人は、その話をするのが好きだからね。
その経験者は、それが体に入っている。
それと同じ感じを得るのは、その人の感覚を想像できることだ。
なるべくリアルにね。
たとえばアイドルの話を書くんなら、
ステージに上がってその目線を共有したり、
発声練習したり、振り付けをやってみることも必要だろう。
そんな感じだ。
たとえば途中で雨が降り始めたら、
関係者はどう反応する?
そのリアルを想像できたら、頭のなかで世界が生きてることになる。
勿論朝の天気予報ぐらい見てきてる筈だよね。
あと大事なこと。
あなたがそれを、全く知らない状態から、
どう理解したかを覚えておくこと。
たぶんどこかで凄く驚いたり、へえって思ったはずだ。
それが、それを知らない観客を、
ぐっと引き込むポイントになるよ。
知ってる世界をやってもだめだ。
何も知らない世界を、何も知らない観客と、
同じようにへえって思うのが一番楽しい。
世界を知る娯楽ってのは、そういうものだ。
2016年08月28日
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