2016年08月30日

意外な展開

展開部を書くことは本当に難しい。
僕もまだこれだ、という法則性を見出だした訳じゃない。

でも、順当な展開と、意外な展開を上手く混ぜればいい、
ぐらいの予測は出来る。
パーツに分解しよう。
意外な展開はどうすればいいか。


結論を言えば、
僕はどんでん返しと同じだと考えている。

つまりは、
Aという方向にミスリードさせ、
実はBだった、とB方向へ展開させればよい。

AとBが逆であればあるほど、
AとBが無関係であればあるほど、
AからBが予想出来なければ出来ないほど、
意外性の効果は大きい。
(驚き、どういうことだと引き付けられる)

AとBの関係を上手く決めることが最も大事だ。
だけど実は、Aにミスリードすることが一番難しかったりする。

ミスリードはミスリードと気づかせてはならないから、
それは普通のリードと同じでなければならない。

つまりそれは、
普通に面白く、焦点がしっかりしていて、
先の見通しが立ち、それにワクワクしながらも、
一抹の不安を覚えて完全には読みきれない、
ということが、
普通に書けなければならないことと同等である。

これが出来て始めて、どんでん返しや意外な展開が作れるのだ。

つまりは、引き付ける展開が出来たら、
順目に展開しても逆目に展開しても、
どちらでもよいことになる。
順目の期待に応えたほうが面白ければ順目に、
逆目に意外性を求めたければ逆目に、
展開を選択するだけのことだ。
(そしてそれは気まぐれなほうが先が読めないかもだし、
リズムがあったほうが楽しいかも知れない)

これは、あなたが面白い面白くないの話ではなく、
今そこにどっぷり浸かっている観客が、面白い面白くない、
で考えるべきだ。

観客は、今そこにどっぷりと浸かりながら、
先を予想するものだ。
いや、どっぷり浸かれば浸かるほど、予想をする。
この面白さはどこまで続くのかなと。
(もっとどっぷり浸かれば、どうにでもして状態になる)

その時、予想を裏切ることと、期待に応えることのどちらが、
よりこの先が面白くなるかを考え、
順目か逆目を選べばいいだけのことだ。
考え、というよりは、感じる、のほうが近いかもしれない。
それが物語勘みたいなことだと思う。

自分がそもそも観客ならどう予測するか、
どう予測する観客が多くて、どう予測する観客が少ないのか、
その具体的な比率。
そういうのが勘で分からないと、
面白い展開を選びとることは難しいんじゃないかなあ。


こういうのは、失敗経験で学べるかも知れない。
あの時点でこうしていれば、と反省できるのは、
書き終えてだいぶ客観的になれたときしかないからだ。

つまり、沢山書いて失敗して反省するといい。


意外な展開はみんなの好物だ。
順目の展開と使い分ける能力まで磨こう。
posted by おおおかとしひこ at 02:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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