いいことの直後に悪いことが起こり、
悪いことの直後にいいことが起こるといい。
つまりは起伏である。
いいことと悪いことの基準は、
善悪とかじゃなくて、
「目的に対して近づくこと」がいいことで、
「目的に対して遠ざかること」が悪いことだ。
グッドニュースとバッドニュース、
成功と失敗、
展開と挫折、
順調な滑り出しと悪化、
などなどである。
もちろん、
観客が、その目的を明らかに知っていて、
かつ、感情移入していることが前提だ。
その目的が遂げられるか(センタークエスチョン)を、
最終的には確かめたくて(関心、共感)、
しかもそれを我が事のように感じている(感情移入、共感)。
そうでなければこの起伏は効果がない。
十分な一幕が出来ていればこそ、
その目的への旅(二幕)で、揺さぶりをかけるのである。
もちろん、主人公だけにフォーカスせずに、
複数のサブプロットを走らせるべきである。
その絡みが話を面白くするからである。
(面白くしないのならそのサブプロットは不要)
主人公の目的だけでなく、
他の登場人物の目的を明らかにしたり、
そこに感情移入したり、
その目的への旅が、
いいことのあとに悪いことが起きたり、
悪いことのあとにいいことが起きたりするといい。
あることが、主人公にとってはいいことだが、
同伴者や敵にとっては悪いことだったりもするし、
その逆もあるだろう。
そうやって、観客の感情や関心を揺さぶっていくのだ。
「この話の結末は?」と。
もっと細かく観客の関心を書けば、
「主人公の目的は果たされるのか?(センタークエスチョン)」、
かつ「○○の目的は果たされるのか?」
かつ「△△の目的は果たされたくない」
かつ…
などだろう。
これらを一緒くたにして、「この話の結末は?」と、
ハラハラして見ているわけである。
起伏の他に緩急も必要だろう。
緊張があれば弛緩も必要だ。弛緩の次は緊張が来るだろう。
メインプロットとサブプロットの進行。
これらを使い分けて、連鎖を紡いでいく。
二幕を書ききることは難しい。
しかし結局は、「主人公の目的は果たされるのか?」
に集約する。
その軸足を見失わないようにしながら、
沢山の要素をさばく力が必要だ。
2016年09月04日
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