2016年09月08日

ドント・ブリーズ

プロットだけ聞いていて面白そうだと思った映画の、
邦題が決まった。まさかのまんまかい。


「強盗三人が、孤独な老人の館に夜忍び込む。
だが彼は盲人だった。
泥棒に気づいた老人が、武器をもって襲いかかる!」
という感じ。

暗闇だから老人のほうが強いが、
体力的に難ありのあたりとか、
泥棒に入ったわけだから殺されても文句言えないあたりとかに、
絶妙なバランス感を感じる企画だ。
(本編は見てないので出来は不明)

で、昨日暇だったので、
その邦題を予想して遊んでいた。

原題: Don't breathe
(ブリーズが「呼吸する」という動詞であることは、
知られていないと見るべきだ。
その名詞型breathブレスなら、ぎりぎりの知名度か)


「暗闇の扉」
「盲人の館」
「息をしてはいけない」
「潜む息」
「ブリーズ・イン・ザ・ダーク」
「ドント・ブリーズ〜盲人の館」
「盲と愉快な三人の強盗」
「老人の斧」
「闇で震えろ」

A級からB級まで、
アホ系から文学系まで、色々と取り揃えてみた。

タイトルは大事だ。
キャッチーでなければならず、
内容が想像できなければならず、
内容がばれすぎてもならず、
ジャンルが予想できるとなおよく、
バレバレでも詰まらない。

さらに原題と内容の関係を把握し、
それをそのままやったとしても分かりにくいことのほうが多いから、
日本の観客向けに変換してやる必要がある。
「Frozen」と「アナと雪の女王」のように。
どんなものを好む観客向けか、ということも邦題には関係がある。
マーケティングの材料だからだ。
たとえば「アナと雪の女王」には、
ハリーポッターシリーズが好きな人を取り込みたい意志が見える。
(事実、松たか子のキャスティングもそういう狙いだ)

さあ、この邦題担当は何をした?

ドント・ブリーズ。

もっと頭使おうぜ。


こういうことが、映画を台無しにするんじゃないかな。
posted by おおおかとしひこ at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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