2016年09月23日

キャラを立てる方法2

「真逆の者」を作ること。


たとえば性格が真逆とか、ビジュアルが真逆とか、立場が真逆とか。
真逆の関係にある、AとBをつくるとよい。

それは大抵主人公と敵とか、主人公とヒロイン、などの関係にもなるのだが、
脇役の対照的な二人にしてもキャラが立つというものだ。


また、対照的なその「差」の部分が、実はその扱うテーマに関係していると最高だ。

たとえば格闘技ものだと、たいていスピード系とパワー系の対照的な二人が出てくる。
格闘技とはすなわちスピードとパワーの間で行われるもののことだ、
ということが、二人の対照的な「差」によって浮かび上がるわけだ。

古典的な例をあげれば熱血系とクール系か。
二人の対照的な性格によって、
テーマへのアプローチ方法が異なり、
それがその扱う世界の広さに繋がっていると、がぜん面白くなるというものだ。
(たとえば漫画「ピンポン」では、主人公の二人が、前衛系と後衛系という対照的な戦型をもち、
卓球はその間で闘われるものであることを我々に理解させた)


対照的な二人は、性格だけでなく、生き方や行動様式、哲学も対照的なはずだ。
その差が世界の豊かさ、テーマの豊かさに直結するだろう。

たとえば、
考え方の全く対照的な二人の弁護士ものだと、
正義の相対性が浮き彫りになるだろうし、
アリとキリギリスのように対照的な二人は、
人生と一生について浮き彫りにしてみせたわけだ。


「真逆の者」をつくろう。
主題を真ん中にし、両極端な二人の間でドラマが進行するようにすれば、
双方とも最もキャラが立つようになるだろう。
(もちろん、前記事と合わせれば、それぞれに過去があると面白くなるわけだ。
「シグルイ」はその最たる例である)
posted by おおおかとしひこ at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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