2016年09月30日

極限まで台詞を削ってみよう

一種のトレーニング法。
すでにある脚本でよい。

マックス台詞を削るには、どうすればいいかを、
実際にやってみるといい。


ほとんどの事は、目や小さなしぐさで伝えることが出来る。
立ち位置の工夫で人間関係を表すことも出来る
(たとえば上座と下座、目を合わせるか合わせないか、
同じむきを向いてるか向いてないかなどなど)。

あるいは何かのアップのインサートで表すことも出来る。
(たとえば隠したナイフ。地図を指差す。時計の針)

なにかとなにかをカットバックすることで状況を伝えることも出来る。

音楽PVを作っているつもり、
あるいはサイレント映画を作っているつもりで、
台詞を極限まで削ってみよう。

「おい母さん、ごはんはまだかね」というよりも、
「おい、めし」ぐらいに削れるかも知れない。
あるいは「おい」だけで、相手のリアクションでそれを表現出来るかも知れない。


そんな風にする目的は。

台詞を極限まで削る経験を積むことで、
台詞の大切さを学ぶためだ。
無駄な台詞を削ぎ落とすことで、
台詞がうまくなる。
最小の表現で最大の効果をあげる練習のようなものだ。

あるいは、なるべく絵で表現することを学ぶためだ。
最良の台詞は無言である、というハリウッドの格言は、
絵で表現出来ることはすべて絵で表現する、
ということの裏返しである。


台詞が下手な人はほんとに多い。
その台詞、半分ぐらいになるんじゃないの?

絵で表現する練習を積むには、
台詞を削ぎ落としてみるとよい。

「断る」という代わりに、
空のグラスをテーブルに叩きつける、なんてことを、
学んだりしよう。
posted by おおおかとしひこ at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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