2016年10月06日

因果関係2

前記事の続き。
テヅカチャート式に色々やってると、
こういうことが分かってくる。


自然でリアルだけれど、淡々とした展開。
無理がありすぎてドタバタしすぎる、リアリティーのない展開。
ハチャメチャだけど理屈が通ってて、
リアルにはないかもだけど、フィクションとしてはアリな展開。

我々の目指すのは、3番なのだ。

勿論毎回うまく思いつくとは限らないから、
実際のところは1と3が混ざったものになるかも知れない。


もし淡々とした地味展開しか出来ないのなら、
テヅカチャートでハチャメチャを4つは考えてみよう。
1個ぐらいは無理がないのが含まれるかも知れない。

ドタバタばかりの人は、
リアルで抑えた渋い展開も必ず3つは考えてみよう。
そこに人生の真実が見つかるかも知れない。

あくまで訓練だから、
無茶をすることだ。
練習は全力で、試合は練習のように、だ。


才能とは制御された狂気である、
というのは、こういう制御訓練をしてることとも、
関係あると思う。

庵野なんかは、狂気が制御されてない感じがする。
だから辻褄を合わせられないんだと僕は思う。



実際のところ、2段ずつ積むだけで大変だけど、
本格的なストーリーになるには、
10段とか20段とか必要だろう。

前の例でいえば「アイドルに告白される」のは、
その前半戦なのか後半戦なのか、中盤なのかで、
ストーリーの様相は変わってくる。
もし前半にするなら、中盤と後半にまた別の面白いシチュエーションが必要だろう。
それをテヅカチャート式に偶然思いついてもいいし、
全く別のところで思いついて、
うまく合体させてもいい。
接続がうまく行くかどうかは、テヅカチャート式に展開させて、
うまく接点にたどり着けばいいだけのことだろう。
その段階が多ければもったりするので、
数段で接続出来るとタイトな展開になると思う。


つまりはテヅカチャートは、
このような因果関係の制御の練習にもなる。
発想力を鍛えるのが訓練の最初としたら、
別々のチャートの合体や分離や順番の入れ替えなど、
リライトやサブプロットの配置などの実践にも、
使える基本が詰まっている。

勧めない理由はないので、
今日から一日一個、やってみるといい。
最初は二段積んで、段数も増やしていくとよい。
posted by おおおかとしひこ at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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