2016年10月09日

カレンダーを作ろう2

作中のカレンダーを作ってみることで、
物語上のおかしな点に気づくことが出来る。


たとえば、
二人が仲良くなるまでが、
早すぎる/時間がかかりすぎてる、
このあとこのシーンになるまで、
時間が空きすぎてる/即すぎる、
もっと展開が早いんじゃないか/遅いんじゃないか、
などである。

基準は、リアルな体感だ。

分かりやすいのは部活ものかな。
入ったばかりのズブの素人がレギュラーになるまでに、
大体どれくらいかかり、
それを飛び越えるにはどれくらい凄い才能がいるものか、
リアルな経験者ほど時間感覚があるから、
それに照らして、
ストーリーのリアリティーと特別性を作っていくほどよいだろう。

人間関係などもリアルな時間感覚があるだろう。
これぐらい喧嘩したらすぐには仲直りしないとか、
頼んだことが出来上がるにはこれくらいかかるだろうとか、
そういうリアルな時間と、
カレンダーを見比べて、
おかしなことがないかチェックだ。

もしかしたらカレンダーを半分ぐらいにしなきゃいけないかも知れないし、
倍に伸ばさなきゃいけないかも知れない。
(大抵は縮める方向になる。
それは、人間ドラマを凝縮したほうが面白くなるからだ。
密度は濃くなるほうが面白い)

こんなに長いこと期間があるならば、
もっと変なことが起こるべきだ、と、
ストーリーそのものに変更をカレンダーが要求するかも、知れない。


そのストーリーに妥当なカレンダーか。
無理のあるカレンダーか。
そのカレンダーに合うように、ストーリーを変更できるか。
そのストーリーに合うように、カレンダーを変更できるか。

ストーリーとは時間を扱うわけだから、
時間の代表である、
カレンダーがその基準にならないわけないよね。
ところが、あんまりカレンダーを作る手法は、
聞いたことないんだよなあ。
厳密にやる必要もないけど、
ちゃんと考えたほうがいいことだとは思う。
(逆に「24」はそれを徹底的にリアルタイムレベルでやった、って訳だ)
posted by おおおかとしひこ at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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