2016年10月15日

面接官「水を一瞬で氷にしてください」

理系、物理系「ムペンバ効果を利用します。
お湯を凍らせると水から凍らせるより早く凍ることが知られています」
さらに詳しい人「ただしムペンバ効果は再現性が不安定なのも知られています」
さらに工学系「欠品率は何%で考えればいいですか? コストはどれくらいで?
たとえば原子炉や加速器は使えますか?」

歴史系「人類の営みに比べれば、水が凍るのは一瞬」

文系「水の字の左上に点を打てばいんじゃね?」


さて、我々シナリオライターの回答は?


「カットを割ります」
だろうね。


たとえば。

製氷器に水を入れる。
冷蔵庫に入れる。
カット変わって、冷蔵庫から製氷器を出すと氷に。

冬の滝。雪が降ってくる。
翌日の朝。滝が凍っている。


あるいは、

製氷器に入れた水。OLして、氷になっている。

あるいは、

「ここにそれを凍らせたものがあります」
と氷を出す。

ならワンカットでも可能だね。



あるいは監督なら「特撮を使います」

バケツに水が入っている。
水であることを示す為、手でピチャピチャやってみせる。
やおら、バケツを放り投げる。
それをパンで追い、
パンの速いブレゴマで次のカットに繋ぐ。
次のカットでは動きが続いて、
地面に落ちたバケツから氷がバラバラとこぼれる。
(第一カットから撮影すると地面が濡れてしまい、
乾き待ちが発生するため、第二カットを先に撮る、
という回答なら満点だ)

あるいは、ワンカットでCGで作ってもいい。
水道を捻って出てきた水が途中から氷になるカットを作るのは、
そう難しいことではない。
これらを実写で撮り、ハーフアンドハーフで重ねる、安い特撮もある。
(マスクを上手く作れば意外とばれない)

あるいは、水と氷をカットで直接繋ぐことすら、
OKかも知れないね。
posted by おおおかとしひこ at 15:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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